総務省が2025年3月21日に公表した「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)2月分」によると、前年同月と比べ《消費者物価指数が3.7%増加》していることがわかりました。
物価の高騰により、家計に負担が生じているご家庭も多いのではないでしょうか。
しかしその一方で、野村総合研究所の調査によると、2021年から2023年にかけて富裕層が14万世帯も増加しています。
株式や投資信託などの資産価値の上昇が、富裕層が増加した要因の1つとされています。
本記事では、日本にどれくらい富裕層がいるのか解説し、元証券会社の富裕層担当社員であった筆者が見てきた「富裕層の共通点」をご紹介します。
1. 日本に「富裕層」はどのくらいいるのか?
まずは、野村総合研究所(NRI)が2023年3月に発表した資料をもとに、「富裕層とは何か」について定義をみていきましょう。
1.1 純金融資産の計算式
世帯の保有する金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など)の合計額からローンなど負債を差し引くと「純金融資産保有額」を割り出すことができます。
純金融資産=金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など合計金額)ー負債(ローンなどの合計金額)
この純金融資産保有額をベースに総世帯を5段階にランク付けしたものがマーケットの分類になります。5つの階層の定義と、各層における世帯数・保有資産は以下のとおりです。