2. 65歳以上無職夫婦の「1ヵ月の家計収支」は約4万円の赤字
総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023年」によると、65歳以上無職夫婦世帯は、毎月約4万円の赤字が発生している状況です。
- 1ヵ月の収入合計:24万4580円
- 1ヵ月の支出合計:28万2497円
また、厚生労働省の「国民生活基礎調査の概況」によると、2023年に関する高齢者世帯の生活意識に関しては「苦しい」と回答する世帯が約6割となっています。
- 大変苦しい:26.4%
- やや苦しい:32.6%
- 普通:36.7%
- ややゆとりがある:3.9%
- 大変ゆとりがある:0.4%
受給できる年金額や保有している資産額、価値観などによって感じ方は異なるものの、多くの高齢者世帯は生活にゆとりを感じられていない状況です。
本記事で紹介しているような給付金制度を活用すれば、多かれ少なかれ収入を増やしたり、支出を抑えられたりするメリットが期待できます。「知っているだけで得をする制度」ともいえるため、ぜひ高齢者世帯が利用できる公的制度を調べてみてください。
また、現役世代で高齢の親がいる方は、ぜひ親に「このような制度がある」ということを教えてあげましょう。
3. まとめにかえて
高齢者向けの給付金制度は複数ありますが、いずれも申請しなければ受給できません。知らないだけで損をしてしまうため、高齢者向けの支援制度には何があるのか、調べてみるとよいでしょう。
今回は国が行っている給付金事業を紹介しましたが、自治体によっては独自の支援制度を用意しています。自治体の広報やホームページを確認して、どのような支援を受けられるか調べてみてください。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」について」
- 日本年金機構「加給年金額と振替加算」
- ハローワークインターネットサービス「雇用継続給付」
- 厚生労働省「離職されたみなさまへ<高年齢求職者給付金のご案内>」
- 厚生労働省「介護保険における住宅改修」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」
柴田 充輝