4. 物議をかもした厚生労働省のコメントとは?
反発を招いている厚生労働省のコメントは、20代に向けて年金の疑問について答えている部分に掲載されています。若い人が公的年金で損をするのではないか疑問を投げかけている箇所で、厚生労働省は「経済的な損得で見ることは適切ではない」と回答しています。
現役世代が納めている保険料は、高齢者に支払うための年金財源となっています。現在の公的年金制度が続けば、将来にわたって年金がもらえないのではないか不安に感じる人もいる中で、上記の文言はインターネットで批判を浴びています。
将来の年金額が、現役時代に納める保険料総額を割り込む可能性があるとなれば、老後資金は公的年金に頼らず自分で準備したいと考えるのが自然ではないでしょうか。
納めた年金保険料分が将来きちんと返ってくるように、制度設計に問題がないか検証しながら年金制度を維持させる必要があるでしょう。
5. まとめにかえて
本記事では、いまの老齢年金世代が受給する年金受給額について確認してきました。
リタイア後の生活において必要不可欠であると考えられてきた公的年金ですが、少子化により制度を維持できるのか、不安の声は高まる一方です。
現役世代の人たちは、今後の年金制度の変化に注視しつつ、公的年金に依存しない老後生活の資金計画を考えておく必要があるでしょう。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 日本年金機構「ねんきん定期便の様式(サンプル)と見方ガイド」
- 厚生労働省「年金制度改革に向けた提言」
- 厚生労働省「20代のみなさんへ」
川辺 拓也