2. 定年後に働く理由は「生活費を得るため」が最多

ヒューマンホールディングス株式会社は、定年退職後に就労している65~74歳の男女1000名を対象とした「シニアの仕事観とキャリアに関する実態調査」を実施しています。

調査概要は下記のとおりです。

  • 期間:2025年1月9日~1月15日
  • 対象:定年退職後に就労している65~74歳の男女
  • 回答数:1000名(男性:600名/女性:400名)
  • 方法:インターネット調査
  • リリース公開日:2025年1月30日

上記調査の結果、定年後に働く理由として最も多かったのは、54.6%で「生活費を得るため」でした。

「生活費を確保するため」という理由が最も多く54.6%が回答しましたが、「社会とのつながりを保ちたい(43.0%)」や「健康維持のため(42.1%)」もほぼ同程度の割合となりました。

上記から、就労理由が必ずしも経済的な事情だけに限らないことがうかがえます。

さらに、ヒューマンホールディングス株式会社の同調査によると、現在の仕事に就いた理由として最も多かったのは「再雇用(34.9%)」でした。

次いで「異なる業界や職種への転職・再就職(25.3%)」が続き、定年後に新たなキャリアに挑戦するシニア層も少なくないことが明らかになりました。

2.1 働くシニアの希望年収は「300万円~400円未満」。実際の平均年収は?

ヒューマンホールディングス株式会社の同調査では、「現実的に希望する年収額」として最も多かった回答は「300万円~400万円未満(17.1%)」でした。

国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、65〜69歳の平均給与が「354万円」、70歳以上では「293万円」とされていることから、多くのシニアが希望する年収額に近い収入を得ていることが見て取れます。

このように、生活費の補填を目的に年金に加えて働くシニアが増加していますが、実際に現在のシニア世代はどれほどの年金を受け取っているのでしょうか。