5. 低年金に備えて「給付金情報」も知っておく
ここまで60歳代のマネー情報を見ていきました。
年金・貯蓄・労働収入のバランスで老後生活の豊かさが決まるといえます。
しかし、現役世代の働き方によっては十分な年金が受け取れないケースもあるでしょう。
年金収入とその他の所得が一定基準を下回る方は、「年金生活者支援給付金」の対象となるかもしれません。
5.1 「老齢年金生活者支援給付金」支給要件
老齢年金生活者支援給付金の対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方となっています。
- 65歳以上で老齢基礎年金を受給している
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額※1とその他の所得との合計額が基準額以下※2
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 1956年4月2日以後生まれで、合計額が78万9300円を超え88万9300円以下である方と、1956年4月1日以前生まれで、合計額が78万7700円を超え88万7700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される
5.2 2025年度の給付基準額
- 老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円
2025年度の給付基準額は、2.7%の増額になることが決まっています。
ただし上記はあくまでも基準額であり、実際の給付額は保険料納付済期間等で決まります。
給付金に該当する場合、申請が必要となることに注意が必要です。
6. まとめにかえて
60歳代以降の暮らしについて、そろそろ考え始めている人も多いでしょう。
年金額は2025年度に増額されますが、大切なのは「我が家の収支」です。収入の見込みとして、年金額や退職金、働き続ける場合の労働収入などをチェックしてみましょう。
その上で支出が上回る場合、老後資金を準備する必要性が高まります。
国の給付金なども参考にしながら、情報収集をしてみてはいかがでしょうか。