6.2 「国民年金(老齢基礎年金)」個人差はどのくらいある?

続いて、国民年金の受給額ごとの人数は以下のとおりです。

国民年金の平均額(全年齢)

国民年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万5777円

年金月額階級ごとの受給者数

  • 1万円未満:5万8811人
  • 1万円以上~2万円未満:24万5852人
  • 2万円以上~3万円未満:78万8047人
  • 3万円以上~4万円未満:236万5373人
  • 4万円以上~5万円未満:431万5062人
  • 5万円以上~6万円未満:743万2768人
  • 6万円以上~7万円未満:1597万6775人
  • 7万円以上~:227万3098人

国民年金における受給額は、1万円未満から7万円以上と個人差があります。

しかし、国民年金は全員が一律の保険料を納め、納付済期間に基づいて決定されるため、7万円を大きく超えることはほとんどないと考えられます。

厚生年金と国民年金の両方について、将来の年金受給見込額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で簡単に確認できます。

老後に向けた重要な収入源となるため、早めに確認して老後対策を検討していくことが大切です。

7. まとめにかえて:老後資金づくり、何から始める?

ここまで年金や老後の生活について見てきましたが、「じゃあ現役世代は何をすればいいの?」というところが気になりますよね。

老後に向けた準備を考えるうえで、まず大事なのは“どれくらいのお金が必要か”を把握することです。

最近では「人生100年時代」ともいわれ、リタイア後の時間がどんどん長くなっています。

せっかくのセカンドライフ、我慢ばかりじゃもったいないですよね。だからこそ、早めに備えておくことが大切なのです。

まずは、将来もらえる年金額と今の生活費を比べてみましょう。「ちょっと足りないかも…」となったら、その差額分をどう埋めるかを考えていく必要があります。

貯金だけに頼らず、最近注目されているNISAやiDeCo(イデコ)といった資産運用も視野に入れてみましょう。

無理なくコツコツ続けられる方法を見つけて、自分に合ったスタイルで老後資金を整えていけるといいですね。

参考資料

林 怜美