夫の育児を見て(もしくは何もしない夫を見て)、イライラを募らせているママはたくさんいるのではないでしょうか。たいして育児に参加していないように見えるのに、本人はイクメンだと思っている姿にモヤモヤ...。でも、パパにだって本当は言いたいことがあるかもしれません。そこで妻に普段言えない心の叫びを、こっそりと教えてもらいました。

無関心ではなく優しさのつもりなんです

たとえば、こんなことはありませんか?

どんな育児グッズを使うか、いつ断乳するか、幼稚園・保育園をどこにするかなど、子どもについて何か決断するとき。ママから「そろそろ考えないとね」と言い出せばそれなりに話し合いにはなるけれど、夫から「これはどう?」なんて提案はない…さらに「ママに任せるよ」が口ぐせ。やっぱり“育児は女性の仕事”という考えが透けて見えるようで、ママとしては少しガッカリしてしまいますよね。

一方、パパたちにはこんな考えがあるようです。

「別に他人ごとと思っているわけではないんだけど、何か提案しても『これだから育児をわかってない』みたいな言い方で否定されることがあるから。あと、どうしても育児をメインでやってもらうことになるので、妻がやりやすいように決めたらいいとも思うんですよ。口出されて平気なところとイヤなところの区別がつかないこともあるし、俺なりの優しさなんですけどね。確かに、単に気が回らないってこともありますけど」

ママのタイミングにぴったり合わせるのは無理

「うちの夫、本当に言われたことしかしない! 1から10まで言わないとダメ?」。これも、多くのママから聞く愚痴のひとつです。お願いすればやってくれるだけマシだと思いたいところですが、できれば夫自身で考えて助けてくれたらありがたいのに…と思うこともありますよね。

このとき、パパたちはどう考えているのでしょうか。

「やったらやったで『今それをする?』って文句言われたり、やり直されたり。結局、してほしいと思ったタイミングで希望通りの動きをしないと満足しないんでしょ? さすがにそこまでエスパーするのは無理だよ。怒られるぐらいなら、手を出さないほうがいいと思ってしまいます」

夫にやる気がないわけではなく、単にママとパパのタイミングがずれているだけかもしれませんね。イライラする気持ちもよくわかりますが「男性は女性よりも視野が狭いって言うし…」と思って、割り切りが必要なこともあるでしょう。

ママから何かお願いするときも「朝ごはんを作るので手いっぱいだから、〇〇の着替えをやってくれたら助かるよ」と伝えていけば、パパも「このタイミングでこれをすれば妻に怒られない!」と覚えてくれるかもしれません。

パパなりの考え方・やり方も認めてほしい

最後のケースは、子どもとパパの遊び方について。とあるママが「子どもはパパと遊べる日を楽しみにしているのに、たまの休みもDVDばかり見て! 夜だって、寝る時間になっても一緒になってキャーキャー遊んでいることもあるし。もう少し考えてほしい」と嘆いていました。このように、夫の遊び方や育児のやり方にイライラすることはありませんか?

この件をパパに聞いてみると、次のような答えが返ってきました。

「妻の育児は普段見て理解しているつもりだけど、俺には俺なりのやり方があります。ふたりの子だから子育てに参加してほしいと言うなら、俺の子でもあるんだからこっちのやり方も認めてほしいですよ。見てイライラするぐらいなら、どこかに出かけて息抜きでもしてきてくれと思いますね」

ママは子どもと接する時間が長いので、どうしても育児に対して理想を抱きがちに。それはいいことでもあるのですが、ママの理想通りにパパを動かそうとするのは少し違うかもしれませんね。夫の手を借りるなら、他人に迷惑をかけたり子どもに危険が及んだりすること以外は目をつむることも必要でしょう。

ママもパパも失敗しながら成長する

子育て中は、夫にイライラすることも増えがちですよね。しかし、パパに少し完璧を求めすぎていることはありませんか? 夫の育児にモヤっとすることもあるでしょうが、ママが日々「これでいいのかな?」と育児に悩むことがあるように、パパだって失敗することも悩むこともあります。

ママが理想とするパパじゃないかもしれませんが、頑張ってくれている部分を認めることで、お互いの気持ちが軽くなることもあるかもしれません。

桜井 まどか