1.2 シニアの暮らし向きは?

実際、日本銀行による「生活意識に関するアンケート調査」(第100回<2024年12月調査>の結果では、暮らし向きとして「ゆとりがなくなってきた」の回答が57.1%にのぼっているという現実があります。

2024年6月は55.7%だったので、増えている形です。

一方で、「ゆとりが出てきた」と回答したのは4.7%。2024年6月は3.6%だったのでこちらも増えていますが、それでも割合としては少数です。

わずかに年金があがったとして、それを上回る勢いで物価上昇が進む日本においては、生活のゆとりが徐々になくなるシニアもいると考えられます。

物価上昇やインフレを見越して老後資金の備えを進めるのは、簡単なことではありません。

ただし、年金について全く知らないという場合は、その実情を知ることで老後対策の一歩とすることもできます。

次章からは、実際に支給された年金の平均額を年齢別に見ていきましょう。