2025年度の年金は1.9%の増額になることが決まっています。物価高が急速に進む日本において、年金額が増えるのはとても喜ばしいことに思えます。

ただし、1.9%を上回る勢いで物価上昇が進んでいることから、実は目減りという向きもあるのです。

そんな中、年金収入やその他の所得が低い人に上乗せで支給される「年金生活者支援給付金」は、2.7%の増額となります。

どのような人が受け取れるのか、気になりますよね。

本記事では、「年金生活者支援給付金」の対象者や気になる受給額、さらには手続き方法について解説していきます。

そもそも、老後を迎えれば主な収入源が年金のみになりますが、年金だけで生活していけるのかも気になるところですね。

老後生活について、考えていきましょう。

1. 「年金生活者支援給付金」って何?

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。

しかし、個人差があることに注目しましょう。

国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

国民年金・厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

グラフのように、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満の低年金となる人もいます。

年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の低所得となる場合に「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。

次では、この「年金生活者支援給付金」の支給要件や金額について整理していきましょう。