5. 【シニアの収入事情】60歳代の平均年収はいくら?

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」から、60歳代の平均年収を見ていきます。比較のために50歳代についても併記します。

5.1 年齢:全体の平均年収(男性・女性)

  • 50~54歳:540万円(男性689万円・女性343万円)
  • 55~59歳:545万円(男性712万円・女性330万円)
  • 60~64歳:445万円(男性573万円・女性278万円)
  • 65~69歳:354万円(男性456万円・女性222万円)

必要となる貯蓄額は、どれほどの給与収入を得るかによっても変わります。また、60歳以降は50歳代までの収入よりも減るケースが多いことも考慮に入れておく必要がありそうです。

6. 「年金だけじゃ日常生活費も払えない!」現代シニアのリアルな声

最後に、年金に対するシニアの意識についても見てみましょう。

金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査 2024」によると、二人以上世帯のうち60歳代の32.6%、70歳代の30.6%が「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と答えています。

「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?

「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?

出所:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとにLIMO編集部作成

また年金ではゆとりがないと考える世帯が「不安を感じる理由」としては、下記のような項目が挙げられています。

  • 物価上昇で支出が増えると見込んでいるから:60歳代63.3%、70歳代62.8%
  • 医療費の個人負担が増えるとみているから:60歳代28.3%、70歳代34.8%
  • 介護費の個人負担が増えるとみているから:60歳代18.1%、70歳代26.4

7. まとめにかえて

ここまで、年金の平均受給額と「年金生活者支援給付金」について確認してきました。

年金生活者支援給付金の給付額などを確認しましたが、ご自身の今の生活と比較すると生活費としては不足してしまうと感じる方もいるのではないでしょうか。

また、預貯金だけでは物価上昇による目減りリスクもあるため、老後に向けて資産を効率的に活用している方が増えています。

最近ではNISAやiDeCoが話題となっていますが、資産運用は元本保証のない方法となるため、始める際には注意が必要です。ご自身に適した方法でお金を準備できると良いですね。

※LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。

参考資料