3月8日は国際女性デーでした。

1904(明治37)年3月8日にニューヨークで女性労働者が婦人参政権を要求してデモ集会を開催したことから設定された日です。毎年3月8日に、女性の活躍等をテーマに各所でイベントが開催されています。

今年は石破首相がビデオメッセージを公開し、女性が働きやすく魅力ある職場を作るための働きかけや男女間の賃金格差是正に取り組む、と伝えています。

実際のところ、男女の賃金格差はどのくらい広がっているものなのでしょうか。

今回は、男女の年収格差の現状について、最新のデータをもとに詳しく見ていきます。この機会に、自分のキャリアや働き方について改めて考えてみるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

1. 【20~70歳代】平均年収はどれぐらいか

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」から、20〜70歳代の平均年収を見ていきましょう。

上記調査より、男女別の各年代の平均年収をみてみると、男性は年代が上がるにつれて年収が上がっていくのですが、一方で女性は横ばいから緩やかに減少するとがわかります(【図表1】参照)。

【全5枚】年齢階層別・平均給与や女性の雇用形態

年齢階層別・平均給与

出所:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」

男性の場合は、50歳代まで平均年収は上がり続け、55〜59歳でピークである「712万円」となります。社会に出てから安定的に増えるというのが特徴でしょう。

一方、女性の場合は、20歳代後半から50歳代まで平均年収が300万円台前半と横ばいな状態が続いており、最も高い平均年収でも25〜29歳で「353万円」となっています。

また、男性の場合は日本全体の平均年収に到達する人が、比較的若い世代でも多い傾向にありますが、女性の場合はハードルが高い現状がみてとれます。