「ねんきん定期便」とは、現役世代に年金制度の理解を深めてもらうことや、年金制度に対する信頼を向上させることを目的として、個人に送付される通知です。

毎年誕生月に送付され、保険料納付実績や将来の年金受給額などの情報がわかります。

しかし、年金は難しいというイメージもあり、受け取ってもしっかりと内容を確認していない方も少なくありません。

本記事では、ねんきん定期便の詳しい記載内容や、見方のポイントなどについて解説します。

1. ねんきん定期便には5種類ある

ねんきん定期便には、年齢によって送付される形式や記載内容が異なり、次の5つの種類に分かれます。

35歳・45歳・59歳を除く50歳未満の方と、年金受給者のうち1年以内に国民年金または厚生年金に加入していた方に送付されるねんきん定期便はハガキタイプです。保険料納付額や直近13カ月間の月別状況、年金加入期間などが記載されています。

35歳・45歳・59歳に送付されるのは封書タイプで、年金加入履歴や全期間の月別状況を含むなど、より詳しい内容が記載されています。

なお、将来の年金額の目安がわかるのは、50歳以降に送付されるねんきん定期便のみです。50歳未満の方には、上表にもあるように「これまでの加入実績に応じた年金額」が記載されており、今後の年金加入状況次第で金額が異なる可能性があります。

一方、50歳以降に送付されるねんきん定期便には、現在の加入条件が60歳まで継続とした場合の見込額が記載されているため、より実際に近い金額が把握可能です。

では次章から、毎年誕生月に送付される(35歳・45歳・59歳を除く)、ハガキタイプのねんきん定期便の記載内容について確認していきましょう。