国や自治体では、高齢者の生活を支えるためにさまざまな給付金や助成制度を設けています。しかし、これらの多くは自動的には支給されず、自分で申請しないともらえません。

特に自治体独自の制度は、広く周知されていないことが多く、知っている人だけが活用できる状況になっている場合もあります。

今回は、シニア向けの給付金・助成金の種類をご紹介します。もらい損ねることがないよう、ぜひチェックしてみてください。

1. シニア向け申請しないともらえないお金1:住宅改修に関する給付金

高齢者が暮らしやすいように住宅を改修する場合には、介護保険制度から支払われるもの、自治体から支払われるものなどがあります。以下で詳しい内容を確認してみましょう。

1.1 高齢者住宅改修費用助成制度

高齢者住宅改修費用助成制度は、介護が必要な方が自宅で安全に暮らせるよう、住まいを整えるための助成制度です。介護保険のサービスの一つで、「要介護」または「要支援」の認定を受けた方が対象になります。

たとえば、手すりの設置、段差の解消、和式トイレを洋式に変更する工事などが助成の対象となります。工事費用の9割(原則)が介護保険から補助されるため、自己負担は1割程度で済みます。(所得に応じて負担割合が変わる場合もあります。)

この制度を利用できるのは、1人につき支給限度基準額(20万円)の9割(18万円)までですが、要介護の度合いが3段階上がった場合や、引っ越しをした場合は、もう一度20万円まで助成を受けることが可能です。(区市町村により異なる)詳しい申請方法等は、担当となるケアマネジャーに相談しましょう。