「エンジェルロード」をご存じでしょうか。潮の満ち引きで道ができたり消えたりする小豆島の人気観光スポットです。潮が引いているときは道が島々をつなぎ、その道を歩いていける不思議な場所なのですが、このスポット、大切な人と手をつないで渡ると2人は結ばれる、あるいは天使が願いをかなえてくれると言われ、天使の散歩道とも呼ばれています。そんなロマンチックなエンジェルロードに行ってみませんか?

海から現れる小道~この現象は世界でも希少

エンジェルロードは潮の満ち引きによって海から現れる小道です。これはトンボロ現象といい、アニメなどでも描かれていたり、エンジェルロード自体がドラマのロケに使われたりしているので知っている人も多いかもしれません。しかし、実はかなり珍しい現象で、日本でも数えられるほどの場所でしか起こりません。小豆島のエンジェルロードは季節などにも影響されますが、1日に2回ほど見ることができると言われています。

トンボロ現象で現れる道は実際に歩いて島を渡ることができるので、行くときにはぜひ干潮時間を確認しておきましょう※。500mぐらいの細い砂洲の道なのですが、その間には中余島や小余島などの小さな島々があり、ちょっとした冒険気分が味わえます(最も遠い大余島はYMCA専用のキャンプ場のため無断では立ち入れません)。

ただ、エンジェルロードはようやく顔を出したかと思うと3時間ぐらいですぐ潮が満ちてしまい、また海の中に隠れてしまいます。そのため、遠くの島まで歩くときは、時間によっては帰り道がなくなってしまうことになりかねませんので要注意です。

ちなみに、エンジェルロードは1日の大半が海の中ということで、道になった時には磯の香りがするんです。また、現れた小道にもわかめや海藻などが付着していて、海の上にいるのに海の中にいるかのような不思議な気分が体験できますよ。

※小豆島観光ガイド(土庄町商工課)のサイトにエンジェルロード潮見表(2018年1~12月)の案内があります。

恋人たちの聖地~約束の丘展望台

約束の丘展望台では幸せの鐘を鳴らすことができる

エンジェルロードは丘の上からもその景色を楽しむことができます。その名も「約束の丘展望台」で、弁天島のエンジェルロード入り口付近にあります。小高い丘になっていて、階段で登っていけるようになっているので、訪れた際にはぜひ上まで登ってみましょう。

険しい階段を登って行った先にあるのは、島々をつなぐ一本の細い道エンジェルロードと、その細い道を取り囲む小豆島の自然豊かな景色です。ひらけた海と空の景色に思わず感動してしまうことでしょう。また、「約束の丘展望台」の頂上には、恋人たちが永遠の愛を誓い合って鳴らす鐘が置かれています。このロマンチックな光景の中で愛を誓い合えば、いい思い出になること間違いなしですね。

ちなみに、エンジェルロードの見どころは、ちょうど潮が満ちる時間と潮が引く時間と言われています。徐々に細くなっていった道が海に消えていくはかなさや、少しずつ道が顔を出す情景が神秘的な自然現象に触れられて一番美しく感じるようです。干潮・満潮が日暮れ時や夜明けにあたる時、「約束の丘展望台」はそんなロマンチックな光景も一緒に収められる写真スポットになっているので、きっと記念に残る1枚が撮れると思いますよ。

エンジェルロードから沖を見る

まとめ

いかがでしたか。エンジェルロードは今外国人観光客にも大人気の場所です。関西地方からはフェリーで2~3時間で到着するので、関西人にとってはちょっとした旅行にも絶好のスポットでもあります。小豆島行きのフェリーはいろんな港から出ているので、比較的安く簡単にいくことができますよ。

なお、エンジェルロードに最も近い港は小豆島の土庄港です。土庄港からのアクセスは車で約5分、路線バスは約10分でエンジェルロードの目の前まで連れて行ってくれます。小豆島は小さな島ですが、エンジェルロード以外にも見どころはたっぷり。たまには都会を離れて波の音を聞き、自然に身を任せてみるのもいいかもしれませんね。

如月 柊