2025年1月24日、厚生労働省は来年度の年金額改定を発表しました。
2025年度の年金額は、今年度から1.9%の引き上げとなります。一方で物価の上昇も続いており、年金収入アップを実感できない人は少なくないでしょう。
厚生労働省が公表している「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金収入だけで生活できていない高齢者世帯は58.3%と半数以上であることが示されています。
本記事では、現代の高齢者の年金受給額を厚生労働省の資料をもとにご紹介します。「いま」の年金生活がどのような状況にあるかを見ていきましょう。
1. 公的年金の仕組みとは
日本の公的年金制度を確認しましょう。
1.1 1階部分:国民年金
- 加入者:日本に住む20歳以上から60歳未満の全ての人が原則加入
- 保険料:全員一律
- 受給:40年間欠かさず納めれば満額
1.2 2階部分:厚生年金
- 加入者:会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
- 保険料:収入に応じて(上限あり)変わる
- 受給額:加入期間や納めた保険料により個人差あり
日本の年金は国民年金と厚生年金の2階建てです。
国民年金は20歳以上60歳未満のすべての人が原則加入し、保険料は一律です。
一方で厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた保険料を支払うという違いがあります。