4月15日は年金の支給日です。物価高が続くなか、年金生活者を支える年金生活者支援給付金制度が注目を集めています。

この制度は、公的年金を含めても所得が一定基準額以下となる人を対象とする給付金で、2025年度は前年度比2.7%の増額改定となっています。

本記事では年金生活者支援給付金の制度概要や対象者、2025年度の給付基準額、申請方法をわかりやすく解説します。

記事後半では、国民年金と厚生年金の平均年金月額を一覧で紹介しますので、老後に向けた参考にしてみてください。

1. 「年金生活者支援給付金」制度ってなに?

「年金生活者支援給付金」は2019年10月1日に導入された比較的新しい制度であり、年金を受給している方の中には、まだこの制度について知らない方もいるかもしれません。

この制度は、公的年金を含めても所得が一定基準額以下となる人を対象とする給付金です。

制度創設時の試算によると、老齢年金生活者支援給付金の対象者は約610万人、障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金の対象者は合わせて約200万人と、多くの年金受給者がこの給付金制度の恩恵を受けています。

年金生活者支援給付金は受け取る年金の種類に応じて、次の3つに分かれています。

1.1 年金生活者支援給付金は3種類

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

2カ月に一度の年金支給日に、公的年金へ上乗せして受け取ることができます。

次章では、それぞれの年金生活者支援給付金の支給要件などを確認してみましょう。