近年、新NISAやiDeCoなど、税制優遇制度の認知度が高まっており、資産運用を始める方が増加傾向にあります。

筆者はFP資格を保有するファイナンシャルアドバイザーとして、家計や資産運用など「お金」に関するご相談を受けています。

最近、新NISAやiDeCoを活用した資産運用についてご相談をされるお客様が多いです。

筆者は証券会社で富裕層担当の資産運用アドバイザーをしていたのですが、投資によって富裕層になった人も少なくありません。

そこで今回は、元証券会社の富裕層担当社員であった筆者の経験をもとに「富裕層の特徴」についてまとめていきます。

1. 日本に「富裕層」は何世帯いるのか

【写真全7枚】日本に「富裕層」は何世帯いるのか。2枚目/日本の富裕層「純金融資産保有額」と「世帯数」をご紹介

日本に「富裕層」は何世帯いるのか

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まず、はじめに、2025年2月13日に株式会社野村総合研究所(NRI)が発表した資料をもとに、「富裕層とは何か」について定義をみていきましょう。

1.1 富裕層の判断基準となる「純金融資産」の計算式について

世帯の保有する金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など)の合計額からローンなど負債を差し引くと「純金融資産保有額」を割り出すことができます。

純金融資産=金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など合計金額)ー負債(ローンなどの合計金額)

また、この純金融資産保有額をベースに総世帯を5段階にランク付けしたものがマーケットの分類になります。

5つの階層の定義と、各層における世帯数・保有資産は次のとおりです。