老後生活を支える大きな柱となる公的年金(厚生年金・国民年金)。会社員や公務員など、厚生年金を受給する人は、現役時代の年金加入期間と年収により年金額が決定するため、「自分の場合」月いくら位もらえるのかを試算して把握した上で老後対策を考える必要があります。

今回は、大学卒業後65歳まで平均年収550万円で働いた場合に将来受け取れる年金額(国民年金+厚生年金)をシミュレーションします。

また、見落としがちな年金の知識「年金から引かれる4つのお金」についても解説していきますので、老後対策の参考にご確認ください。

1. 【老齢年金】厚生年金(+国民年金)の年金額をシミュレーション

日本の公的年金制度は「1階:国民年金(基礎年金)」と「2階:厚生年金」による2階建て構造になっています。

現役時代に厚生年金に加入して働いていた人は、老後に国民年金(基礎年金)に加えて厚生年金を受給できます。

【写真全4枚1枚目】公的年金の仕組みとは? 2枚目以降で、厚生年金の計算式や【厚生年金】年金月額階級ごとの受給権者数を確認する

公的年金の仕組みとは?

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

国民年金は、保険料納付済期間、厚生年金は給与や賞与などの報酬に応じて決まる保険料や年金加入期間により計算されます。詳しい計算式は、次章で解説します。

では、老後に公的年金(国民年金+厚生年金)をどのくらい受け取ることができるのか。以下のケースでシミュレーションしてみましょう。

  • 就職年齢:22歳0ヶ月
  • 退職年齢:65歳
  • 勤務年数:43年
  • 平均年収:550万円
  • 加入年月:2003年4月
  • 終了期間:2046年4月