5. 新NISAとiDeCoの落とし穴(その5):積立額を途中で変更できると知らなかった

「最初に決めた積立額をずっと続けなければいけない」と思い込んでしまい、家計が厳しくなったときに「もう続けられない…」とやめてしまう人もいます。

実は、新NISAもiDeCoも積立額の変更が可能です。新NISAの積立額は毎月変更可能なので、家計に余裕があるときは増額し、厳しいときは減額するなど、柔軟に対応することができます。ただし、iDeCoは年1回までしか変更できないため、計画的に見直す必要があります。

この仕組みを知らずに「もう払えないからやめるしかない」と思い込んでしまう人も少なくありません。負担が大きくなった場合は、「やめる」のではなく、「積立額の見直し」を選択することで、無理なく続けることができます。

iDeCoについて理解を深めましょう

イデコの図

出所:iDeCo公式サイト

6. まとめにかえて

時間をかけても自分に合った投資スタイルの確立を

お金を積み上げる写真

出所:Deemerwha studio/istockphoto.com

新NISAやiDeCoは、将来の資産形成に役立つ制度ですが、事前にしっかり理解しておかないと「思っていたのと違った…」と後悔してしまうこともあります。

今回ご紹介したように、iDeCoは60歳まで引き出せない、新NISAは途中で損失が出ると非課税のメリットを活かしきれないなど、意外な落とし穴があるため、なんとなく始めてしまうと途中で辞めたくなってしまうこともあるでしょう。

これらの制度は長期的に活用することで、メリットを得ることができます。短期間の値動きに振り回されるのではなく、自分の資産状況やライフプランに合った運用スタイルを見つけることが大切です。

もし今、新NISAやiDeCoを続けるべきか迷っているなら、一度立ち止まって、自分の資産計画を振り返ってみてはいかがでしょうか。

しっかりと計画を立て、自分に合った運用を続けることで、将来の経済的な安心につながるかもしれません。

焦らず、自分のペースで続けられる仕組みを作るところから始めてみましょう。

参考資料

三石 由佳