2. モデル夫婦とはどのような世帯か
モデル夫婦世帯の年金受給額は月23万2784円ですが、モデル夫婦世帯とはどのような世帯なのでしょうか。
厚生労働省によると、モデル夫婦世帯とは、会社員経験のない専業主婦と平均年収約546万円で40年間勤務した会社員の夫で構成される世帯です。夫の平均年収の高さに驚く人もいるかもしれません。
年金受給額の内訳は、会社員の夫の年金額が月16万3476円、専業主婦の妻の年金額が月6万9308円となっています。
3. 月23万2784円の年金で老後生活を送れるのか
モデル夫婦世帯が受け取る月23万2784円の年金で、老後生活を送ることは可能なのでしょうか。
総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)」によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯の平均支出とその内訳は以下のとおりです。
3.1 65歳以上の夫婦のみ無職世帯の支出(月額)
- 食料 7万2930円
- 住居 1万6827円
- 光熱・水道 2万2422円
- 家具・家事用品 1万477円
- 被服及び履物 5159円
- 保険医療 1万6879円
- 交通・通信 3万729円
- 教育 5円
- 教養娯楽 2万4690円
- その他の消費支出 5万839円
・諸雑費 1万9835円
・交際費 2万4230円
・仕送り金 969円 - 直接税 1万3090円
- 社会保険料 1万8435円
合計 28万2497円
合計支出は、月28万2497円となっています。内訳としては食費が月7万2930円ともっとも高く、次に交通・通信費の月3万729円と続きます。
モデル夫婦世帯の年金受給額は月23万2784円のため、毎月約5万円が不足する計算です。
持ち家か賃貸かなどによって支出は異なりますが、一般的にモデル夫婦世帯が年金だけで生活することは難しいでしょう。