2. 2025年度の年金額の例を確認

年金額は毎年度改定されます。2025年度の年金額は物価高による生活の負担を考慮し、1.9%の増額改定が行われました。

しかし年金の増額率は物価の上昇率に追いついていません。実質的には目減りしているのが現状です。

2.1 2025年度の国民年金と厚生年金の年金額例(月額)

  • 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(+1308円)
  • 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分)(+4412円)

※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)

※厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

2025年度は前年度に比べて1.9%の増額となり、国民年金は満額で月6万9308円です。

厚生年金は会社員の夫と国民年金の妻をモデルとして、月23万2784円です。これは、厚生労働省が試算した「モデル夫婦2人分の年金額例」です。

ここでいう「モデル夫婦の年金額」とは、

  • 平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」

を指します。

しかし、共働き世帯が増え、実際には厚生労働省によるモデル夫婦のように「40年間専業主婦」という方は少なくなっているのではないでしょうか。

働き方や働いた期間、収入などにより家庭ごとに年金の受給額が異なるため、「モデル夫婦の年金額例」はあくまでも一例として参考にしてくださいね。

次章では、厚生年金と国民年金の平均月額を確認していきましょう。