私たちの身の回りのモノやサービスの値段が大きく上昇しており、年金収入を中心とするシニア世帯の家計にも大きな影響を与えています。
国民生活基礎調査によれば、高齢者世帯の約6割が「生活が苦しい」と感じているそうです。
そのような状況の中、2025年度の年金額改定が公表され、公的年金の年金額は前年度比で1.9%の上昇となる見込みです。さらに、低年金の方が受け取れる「年金生活者支援給付金」の受給額は2.7%増加するとのこと。
今回は、年金生活者支援給付金の概要や申請方法、平均給付額などについてご紹介します。
また、厚生年金と国民年金の平均月額や受給額ごとの受給者数も確認しましょう。
1. 高齢者世帯の59%が「生活が苦しい」
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、高齢者世帯の59%が「生活が苦しい」と答えています。
1.1 <全世帯>
- 大変苦しい:26.5%(20.2%)
- やや苦しい:33.1%(31.0%)
- 普通:35.8%(42.1%)
- ややゆとりがある:3.9%(5.5%)
- 大変ゆとりがある:0.7%(1.1%)
1.2 <うち児童のいる世帯>
- 大変苦しい:28.5%(22.9%)
- やや苦しい:36.5%(31.7%)
- 普通:31.5%(39.0%)
- ややゆとりがある:3.1%(5.4%)
- 大変ゆとりがある:0.4%(0.9%)
1.3 <高齢者世帯>
- 大変苦しい:26.4%(18.1%)
- やや苦しい:32.6%(30.2%)
- 普通:36.7%(45.1%)
- ややゆとりがある:3.9%(5.8%)
- 大変ゆとりがある:0.4%(0.8%)
※()は2022年の数値
生活が苦しいと感じる方は、公的年金等の収入が少ないケースが考えられます。
では、現代の高齢者世帯はどのくらいの年金を受け取っているのでしょうか。次章にて、公的年金の平均支給額や、受給額ごとの受給者数を見ていきます。