シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回はイオングループにおけるショッピングセンター会社であるイオンモールです。

イオンモールの平均年間給与はいくらか

イオンモール(提出会社)の2018年2月28日時点での平均年間給与は 664.7万円と600万円を超えています。また、従業員の平均年齢は40歳10ヶ月となっており若干ですが40歳を上回っています。平均勤続年数は6年1ヶ月となっています。

イオンモールの従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年2月28日時点で1682名。単体で1000人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。

  • 日本:1682名

また、連結の従業員数は3091名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • 日本:1978名
  • 中国:655名
  • アセアン:458名

過去5年の業績動向

イオンモール(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、営業収益(売上高)ですが、過去5年をみると増収傾向が続いています。2014年2月期に1769億円であった水準が、2018年2月期には売上高は2881億円となっています。

また、経常利益についても増益傾向が継続しています。2014年2月期には410億円の水準であったものが、2018年2月期には490億円にまで増加しています。

投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益は経常利益と同様に増加傾向で、2014年2月期には234億円あったものが、2018年2月期には305億円になっています。

今後の注目点

イオンモールは、長期目標として平成38年2月期(平成37年度)に目指す姿として以下の4つの目標を策定しています。

  • 国内モール単一の利益創出でなく、複数の事業からなるポートフォリオの構築をめざす
  • 連結営業利益1000億円超、グローバル商業ディベロッパートップクラスの水準をめざす
  • 国内モールは増床・リニューアルを積極的に行い、各エリアで圧倒的な地域№1モールへの進化を図る
  • 海外事業は営業利益350億円(利益率20%)、70モール体制と現状の国内直営モールと同等の効率と規模をめざす

先の長期ビジョンを前提として、平成30年2月期(平成29年度)を初年度とする中期経営計画(平成29~平成31年度)を着実に実行することにより、将来にわたるキャッシュ・フローを最大化させ、企業価値を向上していく狙いを持っています。今後の経営計画の進捗には注目です。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部