4. 老後のお金が心配な方はどうする?
本記事では、70歳代と80歳代の年金額について確認しました。
年齢が進めば、生活に必要な費用は少なくなるとお考えの方もいらっしゃるかと思います。たしかに、加齢とともに支出は減少傾向にあります。
たとえば、5年に一度おこなわれる全国家計構造調査(※最新版は2019年度)によると、消費支出は50歳代(※世帯主の年齢、以下同じ)でピークとなり、60歳代では25万8284円、70歳代では22万5799円、80歳代では19万818円と減少していることがわかります。
現在の金融を取り巻く状況は、5年前とはずいぶん変わっているため、支出は増加している可能性があります。インフレが加速、昨年マイナス金利政策は解除されました。最近は毎月といってよいほど、食料品やエネルギー価格の値上げのニュースが報じられています。
一方、受け取る年金額は、マクロ経済スライドによって、物価上昇ほど増加しない仕組みになっています。年金のみでは支出を賄えない可能性があるため、ある程度の貯蓄は必要になると考えられます。
生活に必要な金額は世帯によって異なりますが、老後資金の準備が進んでいない方は、ライフシミュレーションをおこなうなどして、必要なお金がいくらなのか、早めに計算することをおすすめします。
不安材料が可視化されると、解決すべき課題や解決策が見えてきます。不安の軽減や安心にもつながります。