値上げが続く中、政府は1~3月の間、電気・ガス代の補助を行っています。しかし、値上げは光熱費だけにとどまりません。
公的年金はスライド調整により物価上昇率を上回る増額は期待できないため、どのように生活費を抑えていくか、頭を悩ませている年金生活者は少なくないでしょう。
本記事では、高齢夫婦世帯の「年金額・生活費・貯蓄額」の実態をご紹介。過不足なく老後に備える方法について考えていきます。
※記事内で扱う金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
1. 2025年も「値上げ」の1年に…2024年を上回る可能性も
帝国データバンクでは、主要な食品メーカー195社を対象に価格改定動向を行い、定期的に調査結果を公表しています。
これによると、2024年の値上げは累計1万2520品目であったのに対し、2025年は年間1万5000~2万品目の値上げが想定されています。
昨年は2023年と比べて値上げが落ち着いた1年となりました。しかし、今年はまた「値上げ」に頭を悩ませることになりそうです。
現役世代にとっては、日々のやりくりが大変な中で「老後の備えをしよう」と言われても、一歩を踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
無理に貯蓄を行えば、今の生活を犠牲にしてしまう可能性もあります。
重要なのは、現状を正確に把握し、「適切に」「過不足なく」備えることではないでしょうか。
そこで次章では、現在のシニア世代の生活実態を探っていきます。