今年初の年金支給日は2月14日(金)になります。

現在、年金を受給している高齢者はいくら国民年金・厚生年金を受給しているのでしょうか。

2024年12月末に厚生労働省より公表された「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、60歳代・70歳代・80歳代の「国民年金・厚生年金」の平均月額をご紹介します。

また、年金等の収入が一定水準よりも低い人に支給される「年金生活者支援給付金」についてもご紹介しますので、最後までご覧ください。

1. 公的年金「国民年金・厚生年金」の仕組み

最初に、公的年金制度の仕組みについておさらいしておきましょう。

日本の公的年金は「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の2階建て構造となっています。

下記の図のように、1階部分が「国民年金(基礎年金)」、2階部分が「厚生年金」です。

厚生年金と国民年金の仕組み

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 【1階部分:国民年金】受け取れる人は?

国民年金は日本に住む「20歳から60歳未満のすべての人」が原則加入対象で、20歳になると国民年金に加入したというお知らせが日本年金機構から届きます。

保険料は毎年度改定されますが、全員一律です。

40年間欠かさず保険料を納めると、満額の老齢基礎年金を受け取ることができます。

国民年金を受け取るには、下記の条件を満たす必要があります。

  • 受給資格期間:保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算して10年以上あること。
  • 受給開始年齢:原則として65歳から受給できます。※60歳から65歳までの間に繰上げ受給、または66歳から75歳までの間に繰下げ受給を選択することも可能

1.2 【2階部分:厚生年金】受け取れる人は?

厚生年金は会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入する年金です。

保険料は報酬(給与・賞与)に応じて決められ、納付済の保険料により老後の年金額が決まります。そのため「年金加入期間」と「その間の収入」により、老後の年金額には個人差が出るのです。

厚生年金を受け取るためには、下記の条件を満たす必要があります。

  • 厚生年金保険の被保険者期間が1カ月以上あること。
  • 老齢基礎年金の受給資格期間(国民年金保険料の納付期間)が10年以上あること。
  • 65歳に達していること。

では、現在のシニアは平均いくらの公的年金を受給しているのか、次章では平均年金月額を1歳刻みで見ていきましょう。