2025年1月8日より、順次「令和6年分公的年金等の源泉徴収票」が送付されています。

どのような場面で必要になるのか見ていきましょう。

また、昨年は所得税の定額減税もありました。こちらの結果も「源泉徴収票」で確認しましょう。

記事の後半では、2024年12月末に公表されたデータより、最新の年金受給額もご紹介します。

1. 2025年1月8日より順次「令和6年分公的年金等の源泉徴収票」が送付

1月8日(水曜)から16日(木曜)にかけて、「令和6年分公的年金等の源泉徴収票」が順次送付されます。

都道府県ごとに差出日が異なり、また郵便事情により到着するまで8日程度かかることがあるとされています。

令和6年分 公的年金等の源泉徴収票 郵便局差出日程1/7

令和6年分 公的年金等の源泉徴収票 郵便局差出日程

出所:日本年金機構「令和6年分 公的年金等の源泉徴収票 郵便局差出日程」

なお、「ねんきんネット」での源泉徴収票の内容の確認は令和7年1月7日(火曜)から可能になっているため、いつでも確認できます。

公的年金等の源泉徴収票は何に使い、どのような事項が確認できるのでしょうか。

2. 公的年金等の源泉徴収票は何に使う?確認できること

公的年金等の源泉徴収票は、基本的に確定申告書を作成する場合に必要となります。

ただし、「確定申告不要制度」という制度の条件に当てはまる場合、確定申告は不要です。その場合でも、記載された内容には目を通すようにしましょう。

公的年金等の源泉徴収票には以下の記載があります。

令和6年分 公的年金等の源泉徴収票2/7

令和6年分 公的年金等の源泉徴収票

出所:日本年金機構「令和6年分 公的年金等の源泉徴収票」

2.1 (1)支払金額

2024年2月~2024年12月中に支払われた年金の合計額が記載されています。

この金額は、所得税等や社会保険料が差し引かれる前の金額であることに注意しましょう。

2.2 (2)源泉徴収税額

年金から源泉徴収された所得税額および復興特別所得税の合計額が記載されています。

2.3 (3)区分

(1)「支払金額」欄と(2)「源泉徴収税額」欄の金額について、こちらの区分ごとに記載されています。

  • 所得税法第203条の3第1号・第4号適用分:老齢基礎年金、老齢厚生年金、64歳までの特別支給の退職共済年金を受けている方
  • 所得税法第203条の3第2号・第5号適用分:65歳からの退職共済年金を受けている方
  • 所得税法第203条の3第3号・第6号適用分:退職年金(退職等年金給付)、経過的職域加算額(退職共済年金)を受けている方
  • 所得税法第203条の3第7号適用分:上記第1号~第6号に該当しない方

2.4 (4)年金の種別

年金の種別が記載されています。

2.5 (5)「本人」

該当する場合、「特別障害者」、「その他の障害者」、「ひとり親」、「寡婦」欄に「★(星印)」が記載されます

2.6 (6)「源泉控除対象配偶者の有無等」

「源泉控除対象配偶者」がいる場合に記載されます。

※受給者本人の2024年中の所得の見積額が900万円を超える場合、配偶者がいる場合でも「源泉控除対象配偶者の有無等」欄は空欄になります。

2.7 (7)控除対象扶養親族の数

「特定」、「老人」、「その他」それぞれに控除対象扶養親族の数が記載されます。

2.8 (8)16歳未満の扶養親族の数

平成21年1月2日以降に生まれた扶養親族の人数が記載されています。

ただし扶養親族等申告書を提出されていない方は、空欄となります。

※16歳未満の扶養親族は扶養控除の対象外となりますが、障害者に該当する場合は障害者控除が適用されます。

2.9 (9)障害者の数

「特別」、「その他」欄に該当する人数が記載されています。

ただし扶養親族等申告書を提出されていない方は、空欄となります。

2.10 (10)非居住者である親族の数

非居住者である親族の人数が記載されています。

ただし扶養親族等申告書を提出されていない方は、空欄となります。

2.11 (11)社会保険料の額

年金から特別徴収された社会保険料(個人住民税は含みません)の合計額が記載されています。

この金額は、源泉徴収税額の計算対象から控除されています。

社会保険料にはさまざまな種類がありますが、内訳は摘要欄に記載されています。ただし再発行された源泉徴収票には、内訳が記載されません。

2.12 (12)「源泉控除対象配偶者」、「控除対象扶養親族」、「16歳未満の扶養親族」

「氏名」、「フリガナ」欄には源泉控除対象配偶者、控除対象扶養親族、16歳未満の扶養親族の氏名が記載されます。

また「区分」欄には、源泉控除対象配偶者や16歳未満の扶養親族が非居住者の場合、「○(丸)」が記載されます。

ただし控除対象扶養親族が非居住者の場合、以下の表記になっているため注意が必要です。

  • 01:対象者の年齢が「30歳未満、または、70歳以上」である場合
  • 02:対象者が01に該当せず、留学のため国内に住所・居所を有しなくなった場合
  • 03:対象者が01に該当せず、障害者に該当する場合
  • 04:対象者が01に該当せず、年金受給者からの令和5年の生活費または教育費に充てるための送金見積額が、年間38万円以上であった場合

※扶養親族等申告書を提出されていない方は、空欄となります。

2.13 (13)摘要

定額減税の対象者は、ここに「源泉徴収時所得税減税控除済額」および「控除外額(控除していない額)」が記載されます。

2024年に実施された定額減税について、詳細を振り返りましょう。

3. 2024年に実施された定額減税とは

定額減税とは、所得税が最大3万円・住民税が最大1万円減税されるという、2024年限定の施策です。

所得税の定額減税は6月支給分の年金から、住民税の定額減税は10月支給分の年金から行われました。

年金の定額減税イメージ(所得税)3/7

年金の定額減税イメージ

出所:日本年金機構「公的年金から源泉徴収される所得税等の定額減税」

年金の定額減税イメージ(住民税)4/7

住民税の定額減税

出所:総務省「個人住民税の定額減税について」

さらに、上限分が減税しきれないと見込まれる方には、別途調整給付金が支給されました。

これらの対象となった方は、公的年金等の源泉徴収票で結果を確認しましょう。

公的年金等の源泉徴収票への記載イメージ5/7

公的年金等の源泉徴収票への記載イメージ

出所:日本年金機構「公的年金から源泉徴収される所得税等の定額減税」

4. 「国民年金・厚生年金」平均額は額面でいくらなのか

最後に、シニアが受け取る「国民年金・厚生年金」の平均月額について、公表されたばかりの厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より確認します。

ただし「年金から天引きされるお金」があることから、実際の振込額とは異なるという点に留意しましょう。

4.1 厚生年金の平均受給額

【最新データ】厚生年金の平均月額6/7

【最新データ】厚生年金の平均月額

出所:厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

 

  • 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万7200円

※国民年金の金額を含む

全体の平均額は14万6429円となりました。

ただし、下記のとおり個人差が大きいのが実態です。

  • 1万円未満:4万4420人
  • 1万円以上~2万円未満:1万4367人
  • 2万円以上~3万円未満:5万231人
  • 3万円以上~4万円未満:9万2746人
  • 4万円以上~5万円未満:9万8464人
  • 5万円以上~6万円未満:13万6190人
  • 6万円以上~7万円未満:37万5940人
  • 7万円以上~8万円未満:63万7624人
  • 8万円以上~9万円未満:87万3828人
  • 9万円以上~10万円未満:107万9767人
  • 10万円以上~11万円未満:112万6181人
  • 11万円以上~12万円未満:105万4333人
  • 12万円以上~13万円未満:95万7855人
  • 13万円以上~14万円未満:92万3629人
  • 14万円以上~15万円未満:94万5907人
  • 15万円以上~16万円未満:98万6257人
  • 16万円以上~17万円未満:102万6399人
  • 17万円以上~18万円未満:105万3851人
  • 18万円以上~19万円未満:102万2699人
  • 19万円以上~20万円未満:93万6884人
  • 20万円以上~21万円未満:80万1770人
  • 21万円以上~22万円未満:62万6732人
  • 22万円以上~23万円未満:43万6137人
  • 23万円以上~24万円未満:28万6572人
  • 24万円以上~25万円未満:18万9132人
  • 25万円以上~26万円未満:11万9942人
  • 26万円以上~27万円未満:7万1648人
  • 27万円以上~28万円未満:4万268人
  • 28万円以上~29万円未満:2万1012人
  • 29万円以上~30万円未満:9652人
  • 30万円以上~:1万4292人

受給者数が100万人を超えるボリュームゾーンは、9万円以上~12万円未満と16万円以上~19万円未満となっています。

厚生年金は現役当時の収入が影響するため、年金額にも個人差が大きく出るという特徴があります。

続いて同資料より、国民年金の平均月額も見ていきましょう。

4.2 国民年金の平均受給額

【最新データ】国民年金の平均月額

 

  • 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万5777円

 

国民年金の平均は5万7584円です。

  • 1万円未満:5万8811人
  • 1万円以上~2万円未満:24万5852人
  • 2万円以上~3万円未満:78万8047人
  • 3万円以上~4万円未満:236万5373人
  • 4万円以上~5万円未満:431万5062人
  • 5万円以上~6万円未満:743万2768人
  • 6万円以上~7万円未満:1596万6775人
  • 7万円以上~:227万3098人

受給額ごとの人数を見ると、6万円以上~7万円未満が最も多く1596万6775人となっています。

多くの人は、満額に近い金額を受給できているようですね。

5. まとめにかえて

「公的年金等の源泉徴収票」が、1月8日から順次送付されています。

確定申告で必要となるものですが、確定申告が不要という方も多いでしょう。

しかし、確定申告をしない人であっても内容には目を通しておきましょう。どれほどの年金が支給され、そこからどのようなお金が引かれていたのかを知ることができます。

特に、2024年は定額減税というイレギュラーな施策が行われたため、こちらの結果もしっかり確認しておきたいですね。

記事では公的年金の受給額平均も紹介しました。

実際には個人で金額が異なるため、これを機に年金見込額について確認してみてはいかがでしょうか。

参考資料

太田 彩子