シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手自動車メーカーであるマツダです。
マツダの平均年間給与はいくらか
マツダ(提出会社)の2018年3月31日時点での平均年間給与は 680.3万円と600万円を超えています。また、従業員の平均年齢は41.0歳となっており40歳を上回っています。平均勤続年数は16.3年となっています。
マツダの従業員数は何人か
有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年3月31日時点で2万1927名。単体で2万人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。
- 日本:2万1927名
また、連結の従業員数は4万9755名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。
- 日本:3万8874名
- 北米:7520名
- 欧州:1531名
- その他の地域:1830名
過去5年の業績動向
マツダ(連結)の業績推移についても見ておきましょう。
まず、売上高ですが、過去5年をみると概ね増収傾向が続いています。2014年3月期に2兆6922億円であった水準が、2018年3月期には売上高は3兆4740億円となっています。2017年3月期は一時的に減収となっていますが、2018年3月期には再び増収となっています。
また、経常利益については売上程には順調とは言えません。2014年3月期には1406億円の水準であったものが、2018年3月期には1721億円にまで増加しています。ただ、2016年3月期には2235億円にまで達しており、その水準と2018年3月期を比較すると利益規模は低下しています。
投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益も安定していません。2014年3月期には1356億円あったものが、2018年3月期には1120億円となっています。
今後の注目点
マツダは、顧客はじめとするステークホルダーから信頼され、選ばれ続けるブランドとなることを目指し、全社一丸となって事業活動を推進すべく、下記の「コーポレートビジョン」を策定しています。
その特徴は以下の3つです。
- カーライフを通じて人生の輝きを人々に提供します
- 地球や社会と永続的に共存するクルマをより多くの人々に提供します
- 挑戦することを真剣に楽しみ、独創的な“道(どう)”を極め続けます
現在、トヨタ自動車株式会社などとのアライアンスを推進し、米国新工場の稼働を契機に2024年3月期には200万台生産体制の構築を目指しています。
まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。
ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。
【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。
【ご参考】有価証券報告書とは
日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。
LIMO編集部