3.2 貯蓄が少ないおひとりさまシニアが抱えるリスク2:特別な支出に対処できない
老後に貯蓄がないと突発的な支出に対応できないリスクがあります。たとえば、住まいの修繕費用。賃貸物件でも、長年住めば退去時の原状回復費用が発生することがあります。
また、エアコンや冷蔵庫、洗濯機などの家電も定期的な買い替えが必要ですが、一人暮らしではこれらの費用を分担する人がいません。
さらに、入院や介護が必要になった際の医療費や施設費用は、一人ですべて負担しなければならず、経済的な負担が大きくなります。
3.3 貯蓄が少ないおひとりさまシニアが抱えるリスク3:気持ちが不安定になる
おひとりさまのシニアにとって、老後に貯蓄がないと、「介護が必要になったらどうしよう」「働けなくなったら生活できない」という不安が募りやすくなります。
その結果、他の人の生活をうらやましく感じたり、自分を過剰に責めたりすることもあるかもしれません。こうした不安を抱えたままでは、心の安定を損ない、体調不良やメンタル面で深刻な問題を引き起こすリスクが高まります。
4. まとめにかえて
老後の貯蓄がない場合でも、今からできる準備として「長く働く」ことを検討するのは重要です。継続雇用や再就職など、自分に合った働き方を模索することで、老後の収入を補うだけでなく、社会とのつながりも保てます。
さらに、老後を支えるためには「人間関係を構築しておく」ことも大切です。
信頼できる友人や地域のコミュニティと関わりを持ち、孤立しない環境を整えることで、安心感のあるシニアライフが送れるでしょう。
参考資料
舟本 美子