数年前に話題となった「老後2000万問題」。近年のインフレ率を考えると2000万どころではないのでは?!と不安になる方も多いでしょう。
将来は年金がもらえるからとりあえずはなんとかなる、という方もいらっしゃいますが、私たちの年金制度は毎年見直しが行われることをご存じでしょうか?
残念ながら日本の少子高齢化は、今後もさらに深刻化すると予想されます。将来的には働き手不足により年金額の減額を懸念する声が後を絶ちません。
どうなるのか、不透明ではありますが、いまの現役シニア世代の年金額をもとに大体のイメージを作ることは可能です。
そこで本記事では、老齢年金世代70歳代の暮らしぶりを「年金額・生活費」と「貯蓄額」から確認していきます。
現役のシニア世代の暮らしを理解したうえで、老後資産をどのように準備すればいいのかについてもお伝えしていきます。
1. 年金受給世帯の約6割が「年金だけで100%生活できていない」って本当?
厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、総所得に占める公的年金・恩給の割合が100%の高齢者世帯は、全体の「41.7%」です。
つまり、年金受給世帯の約6割が、年金だけで100%生活できていない現状がわかります。
では、現在のシニア世代は、毎月いくらの年金収入を受給しているのでしょうか。
次章にて「厚生年金・国民年金」の平均受給額を確認していきましょう。