2025年の始まりにあたり、「今年はお金を貯めよう!」と決意した方もいるでしょう。特に40歳代・50歳代は老後資金の準備を始める方も多く、貯蓄に向けて意識が高まる世代です。

そこで気になるのが、他の人はどのくらい貯蓄をしているのか、ということではないでしょうか。もちろん、ライフスタイルや家庭状況などにより異なりますが、大まかな目安は知りたいものです。

本記事では、40歳代・50歳代の平均貯蓄額について解説していきます。

1. 40歳代の平均貯蓄額

40歳代の世帯では平均どのくらいの貯蓄額があるのでしょうか。

ファミリー世帯とおひとりさま世帯では平均貯蓄額が異なるため、それぞれ確認していきましょう。

なお、以下で解説する貯蓄には、預貯金だけでなく株式や投資信託、積立型保険商品、個人年金保険などを含みます。

1.1 ファミリー世帯の平均値は889万円、中央値は220万円

金融広報中央委員会が公表した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、40歳代のファミリー世帯の貯蓄額は平均値が889万円、中央値が220万円です。

なお、中央値とはデータの値を小さい順に並べたときに、ちょうど真ん中に来る値のことです。

平均値は、極端に大きい値や小さい値の影響を受けやすく、実際の平均とは異なることがありますが、中央値は影響を受けづらいため、実際の平均に近い値になるとされています。

貯蓄額ごとの世帯割合は以下の通りです。

【写真全4枚中1枚目】40歳代・ファミリー世帯の貯蓄額。2枚目以降で、おひとりさま世帯や50歳代の貯蓄額を分布表で詳しく確認する!

40歳代・ファミリー世帯の貯蓄額

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」をもとに筆者作成

  • 金融資産非保有:26.8%
  • 100万円未満:9.6%
  • 100~200万円未満:8.9%
  • 200~300万円未満:4.9%
  • 300~400万円未満:5.7%
  • 400~500万円未満:3.8%
  • 500~700万円未満:7.4%
  • 700~1000万円未満:5.6%
  • 1000~1500万円未満:7.4%
  • 1500~2000万円未満:3.5%
  • 2000~3000万円未満:5.3%
  • 3000万円以上:6.5%

40代のファミリー世帯では、貯蓄なしの世帯が26.8%という結果になっており、約4世帯に1世帯は貯蓄なしという状況です。貯蓄額100万円未満の世帯も9.6%と2番目に多く、貯蓄が進んでいない世帯が多いことがわかります。