2024年度に5年に一度の年金制度の財政検証が行われ、2025年度の年金制度見直しに向けてさまざまな検討がなされました。
見直しを検討されている制度の1つが、一定要件を満たす配偶者や子どもについての加給年金です。
本記事では、年金事務所で相談員を行う筆者が、老齢年金の加給年金の見直しについて解説します。
加入年金の申請や見直しの方向性についても紹介しますので、老後の資金計画を立てるときの参考にしてください。
1. 申請しないともらえない加給年金
加給年金は申請しないともらえないため、申請漏れがないように注意が必要です。
最初に、加給年金の概要と申請方法について解説します。
1.1 加給年金とは
加給年金とは、「厚生年金に20年以上加入(共済加入期間も含む)」していた人が「65歳になったとき」、「所定の要件を満たす配偶者や子ども」がいる場合、老齢厚生年金に加算される年金のことです。
加算される年金年額は、次の通りです。