2024年12月23日、厚生労働省から「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」が公表されました。これにより、2023度時点のシニアの年金事情が浮き彫りになりました。
最新データによると、厚生年金の月額平均は14万6429円(国民年金を含む)。前年の14万3973円から増額しています。
しかし男女別で平均額が異なることや、厚生年金ではなく国民年金のみという方がいることも知っておきましょう。
最新データをもとに、「国民年金と厚生年金」の受給額を見ていきます。
1. 「国民年金と厚生年金」の仕組み
まずは日本の公的年金の仕組みをおさらいします。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律。自営業などの第1号被保険者が納める義務がある
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 第2号被保険者である公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
日本の公的年金は、上記のように国民年金と厚生年金の2階建て構造で成り立っています。
現役時代の働き方によって異なることがよくわかりますね。
加入状況はもちろん、厚生年金では報酬によって保険料が決まるという特性上、年収による個人差も大きくなっています。
次章では、厚生年金の平均月額を見ていきましょう。