日経平均23,000円突破への明るい兆しとは? 今週は銘柄入れ替えも注目

2018年9月3日 テクニカル分析

9月のイベントを控える中、日経平均は堅調さを見せる

2018年8月31日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より4円35銭安の22,865円15銭となりました。前日まで8日続伸。9日ぶりに反落しましたが下げ幅はわずかでした。

27日に米国とメキシコが北米自由貿易協定(NAFTA)で大筋合意したと報じられたことを受けて、世界的な貿易摩擦が緩和に向かうとの期待から、米株だけでなく日本株にも広く買いが入りました。

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今週以降の動きはどうなるでしょうか。NAFTAについては、米国とメキシコが基本合意した一方で、米国とカナダの2国間協議は期限としてきた8月31日に決着できず、9月5日の再協議に持ち越されました。両国ともに厳しい姿勢を崩していません。NAFTAからカナダが離脱するようなことになれば、自動車市場が大きく混乱することになります。

米中貿易摩擦も依然として懸念されるところです。米トランプ政権が2000億ドル相当の第3弾対中制裁関税を9月中にも発動する見込みであるとする報道もあります。実際に発動されれば日本企業の業績にも影響を及ぼします。

今週の国内のイベントで注目したいのは、日経平均株価の構成銘柄見直しです。10月1日の算出から入れ替えが実施されますが、その銘柄が4日または5日の大引け後に発表されると見られています。

大手証券会社の予想では、新規採用銘柄にサイバーエージェント(4751)、日本取引所グループ(8697)、シャープ(6753)、任天堂(7974)、スタートトゥデイ(3092)などが、除外銘柄として東京ドーム(9681)、宝ホールディングス(2531)などの名前が挙がっています。

9月は株主優待の権利取りで特定の銘柄のボラティリティが増すところ。このほか、7日に告示され20日に投開票が行われる自民党総裁選の動きにも注目が集まります。想定されている安倍晋三首相の3選が決まれば日本株が買われることが期待されます。

足元では、7日の米雇用統計の発表などを控え、今週はイベントの多い週になりそうです。ただし、週初3日はレイバーデーの祝日で米国市場は休場です。市場参加者が少なくなり、急な値動きになる場合もあるので注意が必要です。

ザラバで23,000円を二度突破するが上値を押さえられる

先週の動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週、収束していた5日線、25日線、75日線、200日線のすべての移動平均線を上抜けたことから、これを維持できるかどうかが注目されました。結果的にはこれらの移動平均線まで押されることもなく、底堅さを感じさせました。28日、30日には取引時間中に23,000円を上回っています。

今週以降の動きはどうなるでしょうか。一つ心配されるのは、1週間に23,000円を二度も突破しながら、また上値を押さえられてしまったことです。戻り売りや利益確定売りの注文がかなりかたまっているようです。

ただし、明るい兆しもあります。これまで5月21日(23,050円)、6月12日(23,011円)、7月18日(22,949円)と、何度も23,000円トライしては跳ね返されてきました。さらに、いずれも跳ね返された後に長い陰線となり、短期間で大きく下落しています。

ところが今回の動きを見ると、31日にいったん窓をあけて大きく下落して寄りついたものの、その後は大きな陽線となり、その日のうちに窓を埋めてしまいました。チャートは7月下旬から8月上旬にかけてもみ合ったレンジの上限で下値をサポートされた形になっています。今週初からここを足場に、さらに上値を狙っていく展開が期待できます。

逆にこの後調整が入るとしても、複数の移動平均線が収れんする22,500円付近や、7月5日の安値と8月13日の安値を結ぶ上昇トレンドラインを割り込むまでは押し目買いの好機とみていいでしょう。

下原 一晃

参考記事

下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。