2024年、貯蓄や投資を振り返る中で、「自分と同じ年代の人はどのくらいの年収を得ているのだろう?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
若い世代での収入格差、キャリアを積むことによる年収のピーク、男女での年収比較など、データを見ていくと意外な発見があるかもしれません。
今回は、20~70歳の年収分布をグラフを使って解説し、各ライフステージごとの収入の傾向を探っていきます。今後のキャリアを考えるうえで参考にしてみてください。
1. 【20~70歳代】平均年収はどれぐらいか
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」から、20〜70歳代の平均年収を見ていきましょう。
上記調査より、男女別の各年代の平均年収をみてみると、男性は年代が上がるにつれて年収が上がっていくのですが、一方で女性は横ばいから緩やかに減少するとがわかります(【図表1】参照)。
男性の場合は、50歳代まで平均年収は上がり続け、55〜59歳でピークである「712万円」となります。社会に出てから安定的に増えるというのが特徴でしょう。
一方、女性の場合は、20歳代後半から50歳代まで平均年収が300万円台前半と横ばいな状態が続いており、最も高い平均年収でも25〜29歳で「353万円」となっています。
また、男性の場合は日本全体の平均年収に到達する人が、比較的若い世代でも多い傾向にありますが、女性の場合はハードルが高い現状がみてとれます。