「もっと年収が高ければ、貯蓄額も増えるに違いない」と思われがちですが、実際には必ずしもそうとは限りません。
平均年収200万円未満でも貯蓄額が500万円を超えるケースがある一方で、高収入層でも貯蓄が思うように進まない人もいます。この差を生むのは、何なのでしょうか。
元銀行員の筆者が多くの人と接する中で気づいたのは、「貯蓄が上手な人には、日々のお金の管理や使い方に共通点がある」ということです。
今回は、データと実例をもとに、貯蓄上手な人たちが実践しているお金の管理術についてご紹介していきます。
※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
1. 貯蓄額は年収に比例するとは限らない
「貯蓄がたくさんある人」と「そうでない人」の違いというと、多くの人が収入の差を思い浮かべるかもしれません。
しかし、貯蓄額は必ずしも収入だけに左右されるわけではありません。
2024年9月に総務省統計局が発表した「家計調査年報(貯蓄・負債編)2023年(令和5年)」によると、二人以上の世帯のうち勤労者世帯の平均年収と貯蓄は以下の通りとなっています。