3. 【一覧表】年金生活者支援給付金「70歳未満~90歳以上」の平均給付月額

2019年にスタートした「年金生活者支援給付金」は、公的年金などの収入金額やその他の所得が一定基準額以下の人を対象に、年金に上乗せして支給されるものです。

3種類の年金ごとに設けられている給付金のうち、シニア世代の暮らしと最も関わりが深いのが「老齢年金生活者支援給付金」。その平均給付月額を、同じく「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から確認していきます。

3.1 老齢年金生活者支援給付金の平均給付月額

老齢年金生活者支援給付金(令和6年3月)

老齢年金生活者支援給付金(令和5年3月)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 全体:4014円
  • 70歳未満:4691円
  • 70~74歳:4187円
  • 75~79歳:3930円
  • 80~84歳:3835円
  • 85~89歳:3883円
  • 90歳以上:3952円

「老齢年金生活者支援給付金」は、年度ごとに見直される基準額(※)をもとに、保険料の納付済期間やその他の条件を考慮して実際の給付額が計算されます。

この給付金は、過去に行われた定額減税や住民税非課税世帯向けの一時的な支援策とは異なり、受給条件を満たしている間は継続的に支給される恒久的な制度です。

しかし、その給付額は決して大きいとは言えず、家計に劇的な改善をもたらすとは限らないかもしれません。

さらなる長寿社会に向けて、老後の生活資金について一人ひとりが計画的に準備する心構えが求められているとも言えそうです。

※【ご参考】老齢年金生活者支援給付金の基準額

  • 令和5年(2023年)度月額:5140円
  • 令和6年(2024年)度月額:5310円

4. まとめにかえて

今回は「年金」についてじっくり掘り下げてみましたが、いかがでしたか?年金だけで老後の生活をカバーするのは難しそう…と感じた方も多いかもしれませんね。

そこで大事なのが、年金にプラスアルファの資産を準備すること。でも、ただ銀行にお金を預けておくだけでは、物価が上がる今の日本ではその価値がどんどん目減りしてしまう可能性もあります。

インフレの波に飲み込まれないためには、「資産運用」を取り入れるのも一つの手段です。たとえば新NISAでの積立投資など、自分に合った方法で少しずつ老後資金を育ててみる方法もあります。

未来の自分のために、新しい選択肢を探ってみましょう。