3. 「老齢年金生活者支援給付金」を知っていますか?《概要&平均給付月額をチェック》
2019年にスタートした「年金生活者支援給付金」は、公的年金などの収入金額やその他の所得が一定基準額以下の人を対象に、年金に上乗せして支給されるものです。
3種類の年金ごとに設けられている給付金のうち、シニア世代の暮らしと最も関わりが深いのが「老齢年金生活者支援給付金」。その平均給付月額を、同じく「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から確認していきます。
3.1 老齢年金生活者支援給付金の平均給付月額
- 全体:3930円
- 70歳未満:4528円
- 70~74歳:4057円
- 75~79歳:3815円
- 80~84歳:3778円
- 85~89歳:3816円
- 90歳以上:3902円
「老齢年金生活者支援給付金」の給付基準額は、2024年度で月額5310円です。この基準額をもとに、保険料の納付済期間などに応じて実際の給付額が算出され、その結果が上記の平均給付金額となります。
年金生活者支援給付金は、定額減税や住民税非課税世帯を対象とした一時的な施策とは異なり、受給要件を満たしている限り継続して受け取れる恒久的な制度です。ただし、給付金額が家計に大きな影響を与えるほどではないケースもあるでしょう。
さらなる長寿社会に備え、個人ひとりひとりが老後資金に対する計画や備えを意識することが、今後ますます重要になると考えられそうですね。
4. まとめにかえて
今回はシニア世代の年金受給額について見てきましたが、結論はやっぱり「人それぞれ」ですよね。
年金受給額は個人差が大きいので、自分の場合はどれくらい足りなくなるのかをしっかり確認することが大切です。
もっと具体的な年金額が知りたい方は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で自分の情報をチェックしてみてください。
そして、足りない分をどうやって準備するかが重要です。無理して短期間で一気に貯めようとするのではなく、できるだけ無理のない金額を長期で積み立てていくのが理想です。
とはいえ、物価が上がって月々の積立に回すお金がない、という方も多いでしょう。そんな時こそまずは携帯料金や保険料など、毎月の支出を見直してみるのも検討の余地があるでしょう。無駄な出費が見つかれば、それだけでも家計を助けることになります。
まずはできることから始めて、将来に備えて安心した老後を迎えるための準備を進めていきましょう。