2024年から始まった新しいNISA制度。「投資なんて難しそう」と思いつつも、少し興味を持ち始めた方もいるのではないでしょうか。

今回の記事では、まず新NISA制度のポイントをしっかりおさらいしていきます。

制度の基本を押さえたうえで、「月3万円」をコツコツ積み立てたらどうなるのか、具体的なシミュレーションを一緒に見ていきます。

例えば、30年間コツコツ投資を続けた場合、最終的にどれくらいの資産ができるのか?数字を交えながら、積立投資の魅力をわかりやすく解説します。

「将来のためにお金を育てたい」と思っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

1. NISA(ニーサ)ってどんな制度?

NISAの歴史(2014~)1/9

出所:金融庁「NISAとは」

2014年に創設された「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」は、少額からの投資を支援する税制優遇制度です。2024年には「新しいNISA(新NISA)」として内容が大幅に拡充されています。

1.1 NISAのメリットとは?

NISAのメリットとは?2/9

NISA(ニーサ)の基本をおさらい!

出所:金融庁「NISAとは

NISAの大きなメリットは、投資で得た利益(※1)が非課税になる点です。

通常の証券口座(特定口座や一般口座)で運用すると、利益に対して20.315%(※2)の税金がかかりますが、NISA口座を利用すればこれが非課税となります。

NISA口座は、国内に住む18歳以上(※3)の人が開設できます。一人1口座しか持つことはできませんが、金融機関の変更は年単位で可能です。取扱金融商品や各種手数料は、金融機関によって異なります。

ここまでは新旧どちらのNISA制度でも共通のルールです。今回は2年目を迎える「新NISA」の基本を整理していきましょう。

※1:売却益・配当/分配金
※2:所得税15.315%、住民税5%
※3:口座を開設する年の1月1日で18歳以上であることが必要

2. 「新NISA」つみたて投資枠&成長投資枠の内容を整理!

新NISAのポイント【つみたて投資枠+成長投資枠】3/9

新NISAのポイント【つみたて投資枠+成長投資枠】

出所:金融庁「はじめてみよう!NISA早わかりガイドブック

新NISA制度では、一つの口座で「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の二つの枠を併用することができます。資産運用をおこなうことができます。

非課税保有限度額(総枠)は1800万円(うち成長投資枠1200万円)。商品を売却すれば、翌年以降で枠の再利用も可能です。

「成長投資枠」「つみたて投資枠」それぞれの概要を整理します。

新NISA「成長投資枠」(旧「一般NISA」の後継)

  • 年間投資上限額:240万円
  • 非課税保有期間:無期限
  • 投資対象商品:上場株式・投資信託など

新NISA「つみたて投資枠」(旧「一般NISA」の後継)

  • 年間投資上限額:120万円
  • 非課税保有期間:無期限
  • 投資対象商品:金融庁の基準を満たした「長期の積立・分散投資」に適した一定の投資信託

次では、新NISAのポイントを、旧NISAのスペックと比較しながら見ていきましょう。

3. 新NISAは「旧NISAと比べて、どこが違う?」

新NISAは「旧NISAと比べて、どこが違う?」4/9

新NISAのポイント

出所:金融庁「NISAとは

新NISAのポイントを、旧NISAとの違いをおさえながら整理していきます。

3.1 新NISAのポイント

  • 非課税保有期間が無期限に
  • 制度(口座開設期間)が恒久化
  • つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
  • 年間投資上限額が増える
  • 非課税保有限度額(総枠)が新設される
  • 非課税保有限度枠(総枠)の再利用が可能

先述の通り、新NISAでは「成長投資枠(一般NISAの後継)」「つみたて投資枠(つみたてNISAの後継)」がどちらも使えるようになり、二つの枠を合わせた非課税保有限度額は、最大で1800万円と設定されました。

このほか、非課税保有期間や年間投資可能額も大きく緩和されています。具体的に見てみましょう。

旧NISAでは非課税保有期間(一般NISA:5年、つみたてNISA:20年)が定められていましたが、新NISAではこれが無期限となりました。さらに口座開設期間も恒久化されています。

年間投資可能額は、下記のように拡大されています。

  • (旧)一般NISA120万円→(新)新成長投資枠240万円
  • (旧)つみたてNISA40万円→(新)つみたて投資枠120万円

このように、「新NISA」は生涯にわたって使えるしくみになりました。上手に活用しながら、計画的に資産を育てていけると良いですね。

4. 新NISAでの積立投資を「月3万円・30年間」でシミュレーション

「NISAにはどんなメリットがあるの?」「預貯金とどう違うの?」と疑問をお持ちの人に向けて、シミュレーションを交えながら解説します。今回は新NISAの「つみたて投資枠」を使った積立投資を考えてみましょう。

積立投資は、少額から始められる、定期的に決まった額で金融商品を買う方法です。

時間を分けて投資することで、価格変動のリスクを抑える効果が期待できます。さらに、投資先を分散することで、リスクを減らしながら資産を育てることに繋がります。

この「リスク分散」は、投資をする上で欠かせない考え方です。

今回は、積立投資を活用し「月々3万円を積み立て、年利3%で運用できた場合」、30年間の運用成果がどのようになるかをシミュレーションしてみます。

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出所:LIMO編集部作成

4.1 積立投資「月3万円・年率3%・30年間」の運用成果

元本・運用益:総額

  • 開始:0円
  • 2年目:72万円・2万1085円:74万1085円
  • 4年目:144万円・8万7936円:152万7936円
  • 6年目:216万円・20万3382円:236万3382円
  • 8年目:288万円・37万422円:325万422円
  • 10年目:360万円・59万2243円:419万2243円
  • 12年目:432万円・87万2228円:519万2228円
  • 14年目:504万円・121万3969円:625万3969円
  • 16年目:576万円・162万1280円:738万1280円
  • 18年目:648万円・209万8210円:857万8210円
  • 20年目:720万円・264万9060円:984万9060円
  • 22年目:792万円・327万8393円:1119万8393円
  • 24年目:864万円・399万1058円:1263万1058円
  • 26年目:936万円・479万2199円:1415万2199円
  • 28年目:1008万円・568万7281円:1576万7281円
  • 30年目:1080万円・668万2107円:1748万2107円

4.2 運用結果をグラフでも確認

運用結果をグラフでも確認

出所:LIMO編集部作成

 

20年間積み立てた場合、元本720万円に対して運用益が264万9060円発生し、総額は984万9060円になります。さらに30年間積み立てると、元本1080万円に対し運用益が668万2107円加わり、総額は1748万2107円にまで成長します。

一方、預貯金では元本部分は確保できますが、インフレが進行すると資産の実質的な価値が目減りするリスクがあります。

さらに、超低金利が続くいま、預貯金につく利息はごくわずか。残念ながら大きく資産を増やすことには繋がりません。また、預貯金の利息にも税金がかかる点は、意外と見落とされがちなポイントです。

NISA制度を利用した投資であれば、運用益に税金がかからず、そのまま全額受け取ることができます。

ただし、投資にはリスクが伴います。運用成果がどうなるかは、実際に時間が経ってみなければわかりません。

このように、預貯金と投資にはそれぞれメリットとデメリットがあります。資産を上手に分散させることで、リスクをおさえながら、効率よく資産を育てていけると良いですね。

5. 積立投資は続けることが大事

2024年からスタートした新NISAについて解説してきました。

旧制度から年間の投資上限額がアップしたうえに、非課税期間が恒久化されています。資産形成を考える人にとっては有効な選択肢のひとつです。特に老後に向けて資金を準備したい人に向いている制度ですね。

ただし、NISAはあくまで「投資」。元本保証があるわけではありません。値動きが想定外になることもあり得るので、事前のリサーチも大切です。

ポイントは、無理なく続けられる範囲で取り組むこと。リスクをしっかり理解しつつ、自分に合った方法を検討してみてはいかがでしょうか。

6. 【ご参考】年金に関する疑問や不安を解消!よくある質問を解説

年金Q&Aまとめ6/9

年金Q&A

出所:日本年金機構などをもとにLIMO編集部作成

「年金って難しそう…」と感じている人は、多いのではないでしょうか。でも、基本のポイントを押さえると、意外とシンプルなのです。ここでは、年金についてよくある疑問について、わかりやすくお答えしていきます。

6.1 年金の仕組みってどうなってるの?

公的年金の仕組みとは?7/9

画像:公的年金の仕組みとは?

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

まず、日本の公的年金は「2階建て」構造です。下の階が「国民年金」、その上に「厚生年金」があるイメージです。

国民年金

国民年金は、20歳から60歳未満の全員が加入対象。特に自営業やフリーランスの方がメインです。

毎月決まった金額を支払います。いわば、年金の基礎部分です。

厚生年金

厚生年金は、会社員や公務員の方が加入対象です。こちらは収入に応じて保険料が変わるので、もらえる年金額も収入の影響が大きくなってきます。

そのため、個人差が出やすくなっています。

6.2 「繰下げ受給」って実際どうなの?

通常、年金は65歳からもらうものですが、「まだ働けるし、今すぐ必要じゃない」という方には「繰下げ受給」という選択肢があります。簡単に言うと、年金の受け取りを後回しにして、もらう額を増やす方法です。

繰下げ受給でもらえる増額率の一覧表8/9

ああ

出所:日本年金機構「年金の繰下げ受給」

たとえば、65歳で受け取る予定を75歳まで繰り下げると、年金額が84%も増えるんです。

もし健康で他にも収入源があるなら、繰下げ受給を検討してみる価値は十分にあるでしょう。

6.3 年金や老後資金をもっと増やすには?

繰下げ受給以外にも、年金や老後資金を増やす手段はいくつかあります。

国民年金の付加保険料を払う

自営業やフリーランスの方は、少し追加で保険料を払うことで、将来もらえる年金額をアップできます。

厚生年金に加入する

もし可能なら、厚生年金に加入するのも手です。もし国民年金だけに加入していた場合、会社員になったり、厚生年金が適用されるような働き方を選ぶと、年金額が増えます。

資産運用に挑戦

iDeCo(個人型確定拠出年金)や投資信託での資産運用も有効です。

iDeCoってどんな制度?9/9

画像:iDeCoってどんな制度?

出所:厚生労働省「iDeCoの概要」

ただし、これは場合によっては元本割れのリスクもあるので、まずはしっかり調べてからスタートするのが大事。お金の増やし方も「焦らずじっくり」がポイントです。

これで、年金の仕組みが少しクリアになったでしょうか?

ちょっとずつでも理解を深めていくと、老後への不安が少しずつ減っていきますよ。将来に向けて、一緒に準備を始めていきましょう。

参考資料