次回の年金支給日は2月14日(金)です。年金生活を支える柱である公的年金ですが、「自分がどれくらい受け取れるのか」について不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。年金額の目安がわからないと、老後の生活費の準備も具体的に進めにくいものです。
そこで本記事では、高齢者世帯の生活意識に触れながら、老後生活を支える公的年金である国民年金・厚生年金の受給額について確認していきます。また、低年金者を支える制度である「年金生活者支援給付金」についても詳しく解説します。
※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
1. 【前年よりも増加】「生活が苦しい」と感じる高齢者世帯は全体の59%
厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、「生活が苦しい」と感じる高齢者世帯は全体の59%を占める結果となりました。
【高齢者世帯に限定した生活意識調査の結果一覧】
- 大変苦しい:26.4%(前回18.1%)
- やや苦しい:32.6%(前回30.2%)
- 普通:36.7%(前回45.1%)
- ややゆとりがある:3.9%(前回2.5%)
- 大変ゆとりがある:0.4%(前回0.8%)
前年の調査では、「大変苦しい」と「やや苦しい」と感じている人が合計で約48%であったことから、前年よりも10%以上も生活が困窮している世帯が増加したことがわかります。
物価や光熱費の高騰が懸念され、2024年度には年金が2.7%増額されましたが、物価の上昇がそれ以上に進んでいるため、実質的に年金の価値は減少しているのが現状です。
次章では、厚生年金や国民年金の実際の平均額について詳しく見ていきます。
2. 【シニアの年金事情】「国民年金・厚生年金」の平均月額はいくら?
続いて、厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、60歳代~80歳代の平均年金月額を1歳刻みで確認していきましょう。
2.1 国民年金の平均月額(60歳~69歳)
- 60歳:4万3638円
- 61歳:4万4663円
- 62歳:4万3477円
- 63歳:4万5035円
- 64歳:4万6053円
- 65歳:5万9599円
- 66歳:5万9510円
- 67歳:5万9475円
- 68歳:5万9194円
- 69歳:5万8972円
2.2 国民年金の平均月額(70歳~79歳)
- 70歳:5万8956円
- 71歳:5万8569円
- 72歳:5万8429円
- 73歳:5万8220円
- 74歳:5万8070円
- 75歳:5万7973円
- 76歳:5万7774円
- 77歳:5万7561円
- 78歳:5万7119円
- 79歳:5万7078円
2.3 国民年金の平均月額(80歳~89歳)
- 80歳:5万6736円
- 81歳:5万6487円
- 82歳:5万6351円
- 83歳:5万8112円
- 84歳:5万7879円
- 85歳:5万7693円
- 86歳:5万7685円
- 87歳:5万7244円
- 88歳:5万7076円
- 89歳:5万6796円
※65歳未満の国民年金の受給権者は繰上げ支給を選択した者
2.4 国民年金の平均月額(90歳以上)
- 90歳以上:5万3621円
次に、厚生年金の平均月額を確認していきます。
3. 【年金一覧表】厚生年金「60歳代・70歳代・80歳代」平均月額はどのくらい?
続いて「厚生年金」の平均月額はどのくらいでしょうか。
なお、厚生年金の平均月額には、国民年金(基礎年金)が含まれます。
3.1 厚生年金の平均月額(60歳~69歳)
- 60歳:9万6492円
- 61歳:10万317円
- 62歳:6万3244円
- 63歳:6万5313円
- 64歳:8万1700円
- 65歳:14万5876円
- 66歳:14万8285円
- 67歳:14万9205円
- 68歳:14万7862円
- 69歳:14万5960円
3.2 厚生年金の平均月額(70歳~79歳)
- 70歳:14万4773円
- 71歳:14万3521円
- 72歳:14万2248円
- 73歳:14万4251円
- 74歳:14万7684円
- 75歳:14万7455円
- 76歳:14万7152円
- 77歳:14万7070円
- 78歳:14万9232円
- 79歳:14万9883円
3.3 厚生年金の平均月額(80歳~89歳)
- 80歳:15万1580円
- 81歳:15万3834円
- 82歳:15万6103円
- 83歳:15万8631円
- 84歳:16万59円
- 85歳:16万1684円
- 86歳:16万1870円
- 87歳:16万2514円
- 88歳:16万3198円
- 89歳:16万2841円
3.4 厚生年金の平均月額(90歳以上)
- 90歳以上:16万721円
※65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者
国民年金や厚生年金の平均月額をみると、「年金だけで老後を過ごすこと」に対して不安を感じる方が多いかもしれません。
実際、年金だけで生活費を全額賄える世帯は非常に少ない状況となっています。
上記を背景に、政府は低年金世帯への救済措置として「年金生活者支援給付金」による支援を行っています。
4. 毎年約6万円が上乗せ支給!低年金世帯を支える「年金生活者支援給付金」とは?
所得が一定基準を下回る公的年金受給者には、「年金生活者支援給付金」が支給されます。
新たに「年金生活者支援給付金」の対象となる方には、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が毎年9月より順次送付されます。
該当する受給者は請求手続きを行うことで、給付金を受け取ることが可能です。
年金生活者支援給付金には、「老齢年金生活者支援給付金」、「遺族年金生活者支援給付金」、「障害年金生活者支援給付金」の3種類があり、それぞれ異なる要件があります。
次章では、「老齢年金生活者支援給付金」の要件と給付基準額を紹介していきます。
4.1 「老齢年金生活者支援給付金」の要件(対象者)と給付基準額
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額※1とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下※2
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
給付基準額は各年金生活者支援給付金によって異なりますが、老齢年金生活者支援給付金の場合、月額は5310円となっています。
ただし、上記の金額はあくまで「基準額」であり、実際の支給額は保険料納付済期間に基づいて計算されるため、個人差があることに留意しておく必要があります。
5. まとめにかえて
今回は老齢年金の平均年金月額を一覧で確認し、「年金生活者支援給付金」についても解説してきました。
こうした給付金制度は、シニアの生活の支えとなっていますが、将来にわたって継続されるかどうかはわかりません。
物価上昇が今後も続く可能性を考えると、早めに老後に向けた備えを考えておくことが重要です。
安心して老後を迎えるためには、年金の平均的な受給額を知るだけでなく、「自分が将来受け取れる年金額」を具体的に把握することが大切です。ぜひ一度、「ねんきんネット」等でご自身の年金見込み額を確認し、老後資金の計画を立ててみましょう。










