2025年最初の年金支給日は2月14日ですが、年金受給者の中には低年金でやり繰りしている方もいると思います。
そういった方は「年金生活者支援給付金」を受け取れる可能性があり、申請が済んでいれば2024年12月の支給分から公的年金に上乗せされます。
今回は、年金生活者支援給付金の支給要件や請求方法、平均支給額などについて詳しく解説します。
また、11月22日に閣議決定された住民税非課税世帯世帯への「3万円給付」についても確認しておきましょう。
1. 12月13日から「年金生活者支援給付金」が上乗せ支給される人とは?
まず、年金生活者支援給付金を受け取れるのは、以下の支給要件を満たす方です。
年金生活者支援給付金の支給要件
1.1 老齢年金生活者支援給付金の支給要件
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
次に、障害年金生活者支援給付金の支給要件もチェックしていきましょう。
1.2 障害年金生活者支援給付金の支給要件
- 障害基礎年金の受給者
- 前年の所得(※1)が472万1000円(※2)以下
※1 障害年金等の非課税収入は、給付金の判定に用いる所得には含まれません。
※2 扶養親族等の数に応じて増額。
1.3 遺族年金生活者支援給付金の支給要件
- 遺族基礎年金の受給者
- 前年の所得(※1)が472万1000円(※2)以下
※1 遺族年金等の非課税収入は、給付金の判定に用いる所得には含まれません。
※2 扶養親族等の数に応じて増額。
このように、年金生活者支援給付金を受け取るには所得制限が設けられています。
老齢年金生活者支援給付金を受け取るには、公的年金等の収入が88万9300円以下もしくは88万7700円以下とされているので、月額にすると約7万4000円以下の場合は給付を受けられる可能性があります。
なお、12月13日の支給分から上乗せされるのは、上記の支給要件を満たすことに加え、「年金生活者支援給付金請求書」を提出している必要があります。
申請が済んでいない場合は給付金を受け取れない点には注意しましょう。
次章にて、年金生活者支援給付金の請求方法を見ていきます。
2. 年金生活者支援給付金の請求方法
65歳を迎えて新たに年金を請求する方と、すでに年金を受け取っている方では給付金の請求方法が異なります。
2.1 年金を新規請求する場合
老齢基礎年金の受給を開始する場合は、新規に請求する必要があります。この場合、年金の請求書と年金生活者支援給付金の請求書が同封されます。
65歳になる3ヵ月前に給付金請求書が入った封筒が届くので、必要事項を記入して返送しましょう。
2.2 すでに年金を受け取っている場合
すでに年金を受け取っている方で、新たに支給要件を満たす場合は、毎年9月頃に「年金生活者支援給付金請求書」が郵送されます。
なお、年金生活者支援給付金を受け取っている方で、引き続き支給要件を満たしている場合は、翌年以降の手続きは原則として不要です。
3. 年金生活者支援給付金の平均給付金額
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、年金生活者支援給付金の平均給付金額は以下のようになっています。
年金生活者支援給付金の平均給付金額
出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 老齢年金生活者支援給付金:3930円
- 補足的老齢年金生活者支援給付金:2077円
- 障害年金生活者支援給付金:5439円
- 遺族年金生活者支援給付金:4934円
また、年齢別にみた老齢年金生活者支援給付金の平均給付金額は以下のとおりです。
老齢年金生活者支援給付金の平均給付金額
出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成
- 70歳未満:4528円
- 70~74歳:4057円
- 75~79歳:3815円
- 80~84歳:3778円
- 85~89歳:3816円
- 90歳以上:3902円
このように、年金生活者支援給付金の平均給付金額は4000円前後となっています。
なお、給付金の支給額は、以下の計算式のとおり「保険料納付済期間」と「保険料免除期間」によって決まります。
- 保険料納付済期間に基づく額(月額)=5310円×保険料納付済期間/被保険者月数480月
- 保険料免除期間に基づく額(月額)=1万1333円×保険料免除期間/被保険者月数480月
4. 住民税非課税世帯への「3万円給付」が決定
2024年11月22日、総合経済対策に基づく物価高騰対策として、住民税非課税世帯への「3万円給付」および「子ども1人あたり2万円」の給付金の支給が閣議決定されました。
低年金世帯の中には住民税が非課税となるケースもあり、その場合は支給を受けられる見込みです。
4.1 支給対象となる「住民税非課税世帯」とは?
住民税には、所得に応じて負担額が変わる「所得割」と、一定以上の所得がある方全員が均等に負担する「均等割」の2つがあります。
住民税非課税世帯に該当するのは、世帯全員が「所得割・均等割の両方が非課税」もしくは「所得割のみが非課税」となる場合です。
所得割・均等割の両方が非課税
所得割・均等割の両方が非課税となるのは、以下のような方です。
- 生活保護法による生活扶助を受けている方
- 障害者・未成年者・寡婦又はひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4千円未満)の方
- 前年中の合計所得金額が区市町村の条例で定める額以下の方
〈東京23区内の場合〉
同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合
35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
同一生計配偶者又は扶養親族がいない場合
45万円以下
※扶養親族は、年齢16歳未満の者及び地方税法第314条の2第1項第11号に規定する控除対象扶養親族に限ります。
※23区外にお住まいの方は、均等割額が非課税となる合計所得金額が異なる場合がありますので、お住まいの市町村にお問合せください。
所得割のみが非課税の世帯
所得割のみが非課税となるのは、前年中の総所得金額等が下記の金額以下の方です。
同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合
35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+42万円以下
同一生計配偶者又は扶養親族がいない場合
45万円以下
※扶養親族は、年齢16歳未満の者及び地方税法第314条の2第1項第11号に規定する控除対象扶養親族に限ります。
5. まとめにかえて
低年金世帯の生活を支える「年金生活者支援給付金制度」について解説しました。
支給要件に該当し、すでに請求書を提出している方は12月13日の支給分から給付金が上乗せされます。
請求書を提出しないと受け取れないため、申請が済んでいない場合は早めに手続きしましょう。
また、住民税非課税世帯に該当する場合は「3万円給付」の対象となります。具体的な給付スケジュールは自治体ごとに異なるため、お住まいの地域の自治体が公表する情報を待ちましょう。





