2024年は新NISA元年にあたる年。今年から投資をスタートした人も多いのではないでしょうか。
NISAは、そもそも個人の資産形成を促進するために作られた国の制度。新NISAに生まれ変わったことで、投資初心者だけでなく、投資経験者にも使いやすい制度になりました。
とりわけ、以前のNISAには、非課税期間や口座開設期間などに期限がありましたが、新NISAではこれらが撤廃され、18歳以上であれば、いつでも投資ができる仕組みになっています。
さまざまな年代の方が利用でき、もちろん中高年の方々もNISAを通じた資産形成が可能です。
そこで今回は、50歳の方が新NISAを活用して月5万円を積み立てた場合、65歳の資産がいくらになっているかシミュレーションしてみます。さっそくみていきましょう。
1. 【おさらい】NISAとは?
2024年にスタートした「新NISA」は、少額からでも投資ができるように整えられた非課税制度です。
通常、投資で得られる利益には20.315%の税金が課されますが、NISAの場合、支払うはずの税金を投資に回すこともできるので効率的な運用が可能になります。
また、2023年までのNISAは非課税期間が5年、あるいは20年に定められていました。
投資家は期限が到来する前に、いったん売却か継続の判断をする必要がありましたが、新NISAではこのような期限の制限は撤廃され、無期限になっています。
2. 新NISA制度の概要
NISAを利用するときは、NISA口座を通じて投資信託、国内外株式、ETF、REITを購入して投資をおこないます。
購入にあたっては、さまざまなルールががあるので、これらを理解しておくと資産形成がより効果的におこなえます。
投資初心者だけでなく、投資上級者に合った使い方もできるので、NISAの特徴を活かしながら上手に活用してみましょう。
2.1 【新NISA制度の概要】
- 非課税保有期間、口座開設期間が無期限
- 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能
- 年間投資枠:つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円
- 非課税保有限度額:1800万円(うち、成長投資枠は1200万円)※枠の再利用可能
- つみたて投資枠の投資対象商品:長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
- 成長投資枠の対象商品:国内外株式・投資信託、ETF、REIT ※ハイリスク商品などは対象外
新NISAは長期・積立・分散投資を重視した制度です。とくにつみたて投資枠では、長期・分散投資向きの商品や銘柄が選定されているため、これらのなかから選んで運用することになります。
また、成長投資枠でも積立投資が可能です。成長投資枠の場合、一部のハイリスク商品等は除外されますが、投資可能な金融商品は格段に増えます。
そのため、投資信託や株式など、比較的自由に銘柄を選んで積立投資をすることができます。
3. 【新NISA】50歳から65歳「毎月5万円」積立投資!平均リターン1~5%で試算
ここからは、50歳の方が積立投資で毎月5万円を積み立てた場合をシミュレーションしてみます。
年1~5%の各収益率で積立投資をした場合を想定し、リタイアの目安の年齢である65歳時点で資産がいくらになっているか、実際に計算してみましょう。
3.1 【シミュレーション】月5万円・15年間・年1~5%の各利回りで積立投資した場合
想定利回り:資産評価額 ※元本を含む
- 年1%:971万円
- 年2%:1049万円
- 年3%:1135万円
- 年4%:1230万円
- 年5%:1336万円
出所:金融庁「つみたてシミュレーター」
月5万円を15年間、金利なしで積み立てた場合、元本は900万円になります。各資産評価額から元本の900万円を引いた額が計算上のリターンです。
4. 【新NISA】50歳から65歳までに「2000万円」貯めたい!毎月の積立額はいくら必要
次は目標額から毎月の積立額を計算してみましょう。数年前に「老後2000万円問題」が話題になりましたが、50歳から2000万円を貯めるには、毎月いくらの積立をすればよいか、シミュレーションしてみます。
4.1 【シミュレーション】目標額2000万円・15年間積立投資をする場合、毎月の積立額を計算
想定利回り:毎月の積立額
- 1%:10万3033円
- 3%:8万8117円
- 5%:7万4826円
- 7%:6万3099円
- 10%:4万8255円
出所:金融庁「つみたてシミュレーター」
日本の年金積立金は市場運用開始以降、年平均リターンが約4%で運用されています。ポートフォリオの内訳は、国内外株式、国内外債券が25%ずつで、仮に50歳の方が2000万円を目指して、このようなファンドで15年間運用するとしたら、毎月の積立額は約8万円という計算になります。
当然ながら、利回りが高ければ積立額は低くなりますが、リスクは大きくなります。50歳以降は、老後を目前に控えていることもあり、過大なリスクをとることはおすすめできません。
一方、資産を増やすためには、できれば65歳以降も運用を続けたほうがよいのですが、高齢になると資産の管理が難しくなる場合もあります。
運用は無理のない範囲でおこなうことがいちばんです。仮に目標とする額が減ったとしても、家計から無理なく捻出できる範囲内で資産形成をおこなうことが大切です。
5. まとめにかえて
今回は、新NISAの制度概要や、50歳代からの資産運用について解説しました。
本記事でお伝えしたシミュレーションは、あくまで利回りや積立期間等から単純計算したものであり、リスクについては考慮していません。
ご存知のとおり、投資にはさまざまなリスクがあります。とくに運用期間が短い場合は、リスクが大きくなる可能性があることに留意しておきましょう。
投資の基本は長期・積立・分散投資です。このような運用を実践すれば、リスクを小さくしながら安定的な運用が目指せます。なお、投資をする金融商品は、長期にわたって成長が見込める資産を選ぶことをおすすめします。

