日本の電機産業の「優等生」とも呼ばれる三菱電機。同社は、グローバルの景気によってブレはありますが、しっかりと収益を上げてきました。そうした業績実績もある中、同社の役員報酬には注目が集まります。今回は最新の有価証券報告書を見ながら過去の業績がどうであったのか、どのくらいの役員報酬なのか、役員と従業員の給与水準の差はどの程度なのかをみていきましょう。

過去5年の業績動向

一般的に役員報酬は経営する企業の業績に連動するといえるでしょう。

ここでは、同社連結の過去5年の業績について簡単に振り返ってみましょう。

売上高は2017年3月期に一時的に減収となりましたが、2014年3月期に約4.0兆円であったのが、2018年3月期には4.4兆円にまで拡大しています。

また、税金等調整前当期純利益については、売上高の動きと同様に2017年3月期に減益となる状況がありましたが、2014年3月期に2489億円であったものが、2018年3月期には3645億円にまで増加しています。

投資家の注目が集まる(同社株主に帰属する)当期純利益は税引等調整前当期純利益の動向と同様に2017年3月期に一時的に減益となりましたが、2014年3月期に1534億円であったものが、2018年3月期に2718億円にまで増加しています。

役員報酬はいくらか

取締役3名の「報酬等の総額」が1.91億円(内訳は基本報酬が1.46億円、退任慰労金が4500万円)となっています。