2024年も終わりが近づいてきました。今年の目標を振り返る人も多いのではないでしょうか。
2024年は新NISAがスタートし、これまでになく投資熱が高まりました。一方で、物価高や円安の影響で「手元に残るお金が減った」と実感している人も少なくないようです。
このような状況の中で、貯蓄が得意な人と苦手な人の間に、大きな差が生まれているように感じます。
今回は、総務省のデータをもとに、みんながどれくらいの年収で、どれくらいの貯蓄をしているのかを見て行きつつ、元銀行員から見た貯蓄が下手なだなと思う人がやりがちなNG行動を紹介していきます。
1. 貯蓄額は年収に比例するとは限らない
「貯蓄がたくさんある人」と「そうでない人」の違いというと、多くの人が収入の差を思い浮かべるかもしれません。
しかし、貯蓄額は必ずしも収入だけに左右されるわけではありません。
2024年9月に総務省統計局が発表した「家計調査年報(貯蓄・負債編)2023年(令和5年)」によると、二人以上の世帯のうち勤労者世帯の平均年収と貯蓄は以下の通りとなっています。
1.1 年収レンジ別の平均貯蓄額(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)
- 平均年収200万円未満:平均貯蓄額543万円
- 平均年収200万~250万円:平均貯蓄額1164万円
- 平均年収250万~300万円:平均貯蓄額716万円
- 平均年収300万~350万円:平均貯蓄額783万円
- 平均年収350万~400万円:平均貯蓄額827万円
- 平均年収400万~450万円:平均貯蓄額875万円
- 平均年収450万~500万円:平均貯蓄額987万円
- 平均年収500万~550万円:平均貯蓄額1033万円
- 平均年収550万~600万円:平均貯蓄額1061万円
- 平均年収600万~650万円:平均貯蓄額1040万円
- 平均年収650万~700万円:平均貯蓄額1263万円
- 平均年収700万~750万円:平均貯蓄額1285万円
- 平均年収750万~800万円:平均貯蓄額1346万円
- 平均年収800万~900万円:平均貯蓄額1540万円
- 平均年収900万~1000万円:平均貯蓄額1880万円
- 平均年収1000万~1250万円:平均貯蓄額2029万円
- 平均年収1250万~1500万円:平均貯蓄額2418万円
- 平均年収1500万円以上:平均貯蓄額4014万円
いかがでしょうか。
このように、平均年収が多くなるにつれて平均貯蓄額も増える傾向にはありますが、必ずしも年収が多ければびっくりするような貯蓄ができるということでもなさそうです。