12月に入り、企業では年末調整に向けて準備が進んでいると思います。

サラリーマンの方が受ける年末調整では還付金がもらえるケースがほとんどで、ちょっとしたボーナス気分を味わうことも多いのではないでしょうか。

また、今年の総決算として受け取る源泉徴収票には会社から支給された給与の総額が記載されていますから、1年を振り返る機会にもなるかと思います。

平均年収というと、手取りと総支給額のどちらを指すか迷われる方もいらっしゃるかと思いますが、年収の場合は総支給額を指します。

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者全体の平均年収は前年比0.7%増の460万円です。ただ、ひとくちに平均年収といっても、年代や男女によって内訳はずいぶん違います。

詳しく見ていくことにしましょう。

1. 【20~70歳代】平均年収はどれぐらいか

前述の、国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」から、20〜70歳代の平均年収を見ていきましょう。

上記調査より、男女別の各年代の平均年収をみてみると、男性は年代が上がるにつれて年収が上がっていくのですが、一方で女性は横ばいから緩やかに減少するとがわかります(【図表1】参照)。

男性の場合は、50歳代まで平均年収は上がり続け、55〜59歳でピークである「712万円」となります。社会に出てから安定的に増えるというのが特徴でしょう。

一方、女性の場合は、20歳代後半から50歳代まで平均年収が300万円台前半と横ばいな状態が続いており、最も高い平均年収でも25〜29歳で「353万円」となっています。

また、男性の場合は日本全体の平均年収に到達する人が、比較的若い世代でも多い傾向にありますが、女性の場合はハードルが高い現状がみてとれます。