2018年7月27日に行われた、カルビー株式会社2019年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:カルビー株式会社 上級常務執行役員 IR本部長 菊地耕一 氏

2019年3月期第1四半期業績 レビュー

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菊地耕一氏:菊池でございます。2019年3月期第1四半期の業績についてご報告いたします。

スライド1をご覧ください。決算サマリについてご説明いたします。

第1四半期は、ポテトチップスの復活が国内スナック事業を牽引し、連結トータルの売上計画を達成することができました。対前年同期では、売上高は8.3パーセントの増収、営業利益も69.2パーセントの大幅増益となりました。

KPIの数値目標ならびに第1四半期計画に対する進捗は記載のとおりです。

2019年3月期第1四半期業績 決算ハイライト

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スライド2をご覧ください。第1四半期業績のハイライトになります。

売上高は対前年8.3パーセント増の612億円となりました。なお、(2018年)4月に売却いたしましたベーカリー事業の影響を除く実質ベースの伸び率は、対前年で15.2パーセント増となります。

増収効果と原価改善により、営業利益は対前年69.2パーセント増の57億円となりました。売上総利益率は2.7ポイント、販管費率は0.7ポイント、それぞれ改善いたしまして、その結果、営業利益率は3.4ポイント上昇して9.4パーセントとなりました。

為替差益3億円が発生したことにより、経常利益は対前年で78パーセント増の62億円、また、当期純利益は対前年84.2パーセント増の42億円となりました。業績の詳細についてはこのあとご説明いたします。

2019年3月期第1四半期業績 営業利益分析

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スライド3をご覧ください。まず営業利益の増益要因についてご説明します。

この増減分析につきましては、ベーカリー事業の売却影響を除く実質ベースで、項目ごとに前年同期との比較を行っていますので、その点はご留意ください。

営業利益は対前年23億6,000万円増加いたしました。

内訳といたしましては、売上効果として、国内スナックの大幅増収により14億5,500万円のプラス。原材料費は馬鈴しょの歩留まりが改善したものの、ポテトチップスの増量キャンペーンの実施等により、ネットで1億4,600万円の改善にとどまりました。

原材料を除く製造原価ですが、こちらは国内スナック事業の稼働率上昇による生産性改善、ならびに北米のコスト改善により、5億7,900万円の改善となりました。

国内スナック事業の回復に伴いまして、販売費は2億5,900万円、物流費は3億1,200万円、それぞれ改善いたしました。

固定費用として、絶対額で比較分析している人件費については、2億7,000万円の増加。その他販管費については1億2,000万円の増加となりました。

2019年3月期第1四半期業績 国内事業

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スライド4をご覧ください。国内事業についてご説明いたします。

スナック売上高は、前年(2017年)の馬鈴しょ不足の解消と、当期の増量キャンペーンの実施により、ポテトチップスが対前年で75パーセント増加。じゃがりこが対前年で6.8パーセントの増加となりました。一方で、その反動によりまして、それ以外のスナックは対前年で15.4パーセント減少し、国内スナックトータルベースでは対前年17.7パーセント増の446億800万円となりました。

シリアルの売上高(を上げるために)、新規顧客獲得のための期間限定商品の投入や、個食サイズの販売強化を図りましたが、グラノーラシリアル市場の需要の底上げにはつながらず、対前年で4.1パーセント減の61億3,800万円となりました。

営業利益は、前のスライドでもご説明したとおり、馬鈴しょ不足の解消に伴うスナック事業の回復がございます。対前年同期65.2パーセント増の57億9,000万円となりました。

2019年3月期第1四半期業績 海外事業①

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スライド5をご覧ください。海外事業についてご説明いたします。

売上高は、フルグラの中国輸出ならびにインドネシアでの販売拡大により、対前年22.3パーセントの増収となりました。

地域別では、韓国を除くすべての国において、対前年で増収となりました。スナック事業については計画どおりの販売ができなかった国もあり、海外事業全体では対計画ベースで4億円の未達となりました。

営業利益は、北米で利益改善がありましたが、台湾で過剰在庫処分費用が発生。また中華圏の利益が悪化したこと等もあり、海外事業全体ではマイナス1,600万円となりました。前年同期も赤字でしたが、その赤字額が減少した程度にとどまりました。

2019年3月期第1四半期業績 海外事業②

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スライド6をご覧ください。

北米事業ですが、直近の3四半期連続で赤字でしたが、当期(2019年3月期第1四半期)は廃棄費用や労務費の削減が進み、計画どおり黒字化を達成いたしました。

売上については、「Shipper program」などの販売促進活動の効果が着実に表れ、回復基調を保ち、対前年で増収となりました。また対計画では4億円の未達です。そのため、今後一層の販売強化を行っていく方針です。

今後の事業方針 海外事業

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スライド7をご覧ください。

今後の具体的な方針をご説明します。まず、商品としては「Harvest Snaps」のフレーバー展開である「オーガニックHarvest Snaps」を発売します。また、野菜売場を中心に販売を拡大してきた「Harvest Snaps」に対し、スナック売場での展開を目指して、(2018年)9月に新商品「Popper Duos」を投入いたします。

コスト面では、物流費、あるいは包材費の上昇圧力が継続する中、一層のコストリダクションを進めるべく、労務費のコントロールやSCM(サプライチェーン・マネジメント)の最適化を目指します。

2019年3月期第1四半期業績 フルグラ事業

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スライド8をご覧ください。フルグラ事業について説明いたします。

まず国内消費分の売上ですが、シニア層に対する健康訴求、あるいは個食サイズ・Sサイズの展開により、トライアル層の拡大に一定の効果が見られました。一方で、メインターゲットである、おもに30代、40代、50代の女性の落ち込みをカバーするにはいたらず、対前年で7.6パーセント減の59億1,200万円にとどまりました。

海外消費分の売上ですが、越境ECに加えて、(2018年)4月から一般ECでも販売を開始し、さらにリアル店舗でも華東・華南の都市部を中心に配荷を拡大しました。

そして試食、サンプリング等を積極的に実施。京都工場稼働が(2018年)8月ですが、稼働後のビジネス拡大の準備を進めてまいりました。

今後の事業方針 フルグラ事業

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スライド9をご覧ください。フルグラ事業の今後の方針です。

まず国内については、シニアターゲットへのアプローチを推進・強化するために、大学との共同研究やシニア向けの商品開発、改良に注力いたします。

また購入率アップにつながる施策としては、引き続き一定の効果が見られる個食サイズ・Sサイズの展開に注力し、売場の活性化を図っていきます。

海外につきましては、予定どおり京都工場が(2018年)8月に稼働を開始いたしますので、まずはブランド認知度を高めて、中国における食の安全、あるいは時短ニーズといったところの取り込みにフォーカスいたします。

サイズバリエーションや中国向けフレーバーの追加も予定しており、通期での計画達成を目指していきます。

以上で、第1四半期決算報告を終了させていただきます。ありがとうございました。

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