1.3 【特徴3】周囲の声に惑わされず、自分にとって最適なものを選ぶ

「みんなが選んでいるから自分も選ぶ」という経験はありませんか。

たしかに、多くの方が選ぶほど、魅力的なものもあるでしょう。しかし、資産運用において、その考えは危険です。

なぜなら、「リスク許容度」や「資産運用を行うための余剰資金」などが人それぞれ異なるからです。

お金持ちの方は、気心が知れた友人や家族が選んでいるからといって、簡単に投資先や運用方法を決めることはありません。

友人や家族でさえ、「リスク許容度」や「資産運用を行うための余剰資金」などが異なることを知っているからです。

そのため、お金持ちの方は「みんなが選んでいるから自分も選ぶ」ということはせず、自分に合った投資先や運用方法を選ぶことを心がけています。

ここまで、証券会社の元富裕層担当社員であった筆者の経験を元に、富裕層の特徴についてまとめてきました。

では、富裕層は日本にどれくらいいるのでしょうか。次章で詳しく見ていきます。

2. 【定義と世帯数】そもそも富裕層とは何か

【写真1枚目/全3枚】日本での富裕層の世帯数。以降の写真で富裕層の増加傾向を紹介

【写真1枚目/全3枚】日本での富裕層の世帯数。以降の写真で富裕層の増加傾向を紹介

出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」

富裕層について語る前に、野村総合研究所の資料をもとに、富裕層について簡単にまとめてみます。

2.1 富裕層の定義とは

そもそも富裕層とはどのような定義なのでしょうか。

野村総合研究所による報告によれば、富裕層とは「純金融資産で1億円以上保有」している世帯と定義しています。

また、同基準で5億円以上保有する世帯を「超富裕層」と呼んでいます。