富裕層と聞くと、多くの人が「高い年収」や「豊富な資産」、「贅沢な暮らし」といったイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。確かに、そのような側面に憧れを抱く人も少なくないでしょう。しかし、富裕層といってもその生活スタイルは人それぞれであり、一概にすべての富裕層が同じような暮らしをしているとは言えません。
そんな中で、実は富裕層に共通して見られる特徴があります。それが「習慣」です。この習慣は、私たちの日常生活にも取り入れやすいものも多くあります。
今回は、富裕層の持つ習慣について深掘りしながら、現状の富裕層の割合についても触れていきたいと思います。富裕層の考え方や行動を学ぶことで、自身の生活をより豊かにするきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
1. 【富裕層の割合】「純金融資産1億円以上」を保有する世帯はどれくらい?
野村総合研究所(NRI)のニュースリリース(※1)では、日本の全世帯を純金融資産(※2)の保有額別に「マス層」から「超富裕層」の5つの層に分類されています。
そのうち純金融資産1億円以上5億円未満の世帯は「富裕層」、5億円以上の世帯は「超富裕層」と位置づけ、世帯数や資産規模に関する考察を公表しています。
2021年の同調査より、各層の世帯数と資産規模データを見てみましょう。
- 超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円
- マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円
2021年時点での「富裕層」と「超富裕層」は、全世帯(5413万4000世帯)のうちわずか2.7%にあたる約148万5000世帯にすぎません。
しかし、この2つの層が保有する資産の合計は推計で364兆円にのぼり、全世帯の保有資産合計(1632兆円)の22.3%を占めています。つまり、全体の上位2.7%が、資産の2割以上を持っていることになるのです。
次に「富裕層」と「超富裕層」の世帯数や資産規模がどのように変化してきたか、その推移について見ていきましょう。
実は、近年では富裕層たちの割合が着実に増え続けているのです。