3. 生活保護の受給額をシミュレーション

生活保護費は住んでいるエリアによって異なり、いくら支給されるのかを計算する際には、「級地制度」について理解しておく必要があります。

級地制度とは、生活保護法に基づいて、地域ごとの物価や生活水準の差を、生活保護の基準額に反映させるために設けられた制度です。

1級地から3級地に分類されており、さらにそれぞれが2つずつに分かれています。東京都23区などの都市部が1級地に該当します。

では、単身高齢者世帯が生活保護としていくら受給できのか、級地ごとにシミュレーションしていきます。

3.1 1級地-1:例)東京都23区、神奈川県横浜市など

1級地-1で単身高齢者世帯が受給できる生活保護費は、65歳〜74歳の世帯で12万8950円、75歳〜の方で12万2380円です。

生活保護受給額シミュレーション1級地ー1

生活保護受給額シミュレーション1級地ー1

出所:厚生労働省「最低生活費の算出方法(R5.10 )」

このほかに、「介護扶助」として居宅介護などにかかった介護費や、「医療扶助」として診療などに係った医療費の平均月額がプラスされます。

また、障害者の方は、等級に応じた金額が加算されます(介護扶助・医療扶助、障害者の加算はほかの級地区分でも同様です)。

3.2 2級地-1:例)神奈川県伊勢原市、千葉県野田市など

2級地-1に該当するエリアの単身高齢者世帯が受給できる生活保護費は、65歳〜74歳の世帯で11万6990円、75歳〜の方で11万890円です。

生活保護受給額シミュレーション2級地ー1

生活保護受給額シミュレーション2級地ー1

出所:厚生労働省「最低生活費の算出方法(R5.10 )」

1級地-1よりも生活扶助が約3000円、住宅扶助が約9000円安くなっています。