4. 国民年金と厚生年金「個人差」はどのくらい？
引き続き「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、国民年金や厚生年金の年金月額ごとの受給権者数を確認し、年金額の個人差を見ていきましょう。
まずは国民年金のデータから。
4.1 国民年金（老齢基礎年金）：平均月額と個人差
- 〈男女全体〉平均月額：5万6316円
- 〈男性〉平均月額：5万8798円
- 〈女性〉平均月額：5万4426円
4.2 国民年金（老齢基礎年金）：受給額ごとの人数から個人差をつかむ
- 1万円未満：6万5660人
- 1万円以上～2万円未満：27万4330人
- 2万円以上～3万円未満：88万1065人
- 3万円以上～4万円未満：266万1520人
- 4万円以上～5万円未満：465万5774人
- 5万円以上～6万円未満：824万6178人
- 6万円以上～7万円未満：1484万7491人
- 7万円以上～：178万3609人
国民年金の平均月額は、男女全体・男女別いずれも5万円台。ボリュームゾーンは6～7万円で、満額（2024年度：6万8000円）に近い年金を受け取れている人が多い様子がうかがえます。
続いて、厚生年金を見ていきましょう。
4.3 厚生年金：平均月額はいくら？
- 〈男女全体〉平均年金月額：14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額：16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額：10万4878円
4.4 厚生年金：受給額ごとの人数から個人差をつかむ
- 1万円未満：6万1358人
- 1万円以上～2万円未満：1万5728人
- 2万円以上～3万円未満：5万4921人
- 3万円以上～4万円未満：9万5172人
- 4万円以上～5万円未満：10万2402人
- 5万円以上～6万円未満：15万2773人
- 6万円以上～7万円未満：41万1749人
- 7万円以上～8万円未満：68万7473人
- 8万円以上～9万円未満：92万8511人
- 9万円以上～10万円未満：112万3972人
- 10万円以上～11万円未満：112万7493人
- 11万円以上～12万円未満：103万4254人
- 12万円以上～13万円未満：94万5662人
- 13万円以上～14万円未満：92万5503人
- 14万円以上～15万円未満：95万3156人
- 15万円以上～16万円未満：99万4044人
- 16万円以上～17万円未満：104万730人
- 17万円以上～18万円未満：105万8410人
- 18万円以上～19万円未満：101万554人
- 19万円以上～20万円未満：90万9998人
- 20万円以上～21万円未満：75万9086人
- 21万円以上～22万円未満：56万9206人
- 22万円以上～23万円未満：38万3582人
- 23万円以上～24万円未満：25万3529人
- 24万円以上～25万円未満：16万6281人
- 25万円以上～26万円未満：10万2291人
- 26万円以上～27万円未満：5万9766人
- 27万円以上～28万円未満：3万3463人
- 28万円以上～29万円未満：1万5793人
- 29万円以上～30万円未満：7351人
- 30万円以上～：1万2490人
厚生年金の平均受給額は、男女全体で14万円台。ただし、男性平均は16万円台、女性平均は10万円台と男女差は6万円ほど。現役時代の働き方や収入の男女差が、老後の年金額にも反映された結果であると言えそうです。
男女差だけではなく、個人差も大きいですね。月額1万円未満から月額30万円超まで、幅広い受給額ゾーンに分布しています。
ご自身の年金見込み額は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」を活用して把握しておきましょう。
5. まとめにかえて
今回は年金の仕組みをおさらいし、最新の厚生年金と国民年金の受給額を確認してきました。
農林水産省「日本の食料自給率」によると、2023年度のカロリーベースの食料自給率は38％です。食料の多くを輸入に頼る日本では、昨今の円安によって海外産の食料品が値上がりし、家計が圧迫されている家庭も少なくないでしょう。
日本で生活する以上、日本円での貯蓄は当然必要です。しかし、低金利が続く日本では、預貯金のみで貯蓄を増やすのは難しいのが現状です。
そこで取り入れたいのが、新NISAなどを活用した資産運用です。金融商品を用いた資産運用には元本割れリスクが伴う側面もありますが、分散投資や積立投資でリスクを抑えながら長期的に運用すれば、預貯金よりも増える期待がもてるのが特徴です。
まだ資産運用を始めていないという方は、まずは理想のセカンドライフついてイメージするところから始めてみるのもよいでしょう。
